ロマンティックエロティックグロリアス -149ページ目

稽古が終って帰るところに透が来て言った。


『あのさあ』


そのまま続きが出てこない。見ていると、鼻をかいてぼそっと言った。


『紅のことなんだけど、あいつ、すごい真剣だから悪く思わないでやってくれる?』


紅・・・!


『・・・うん。なんか、わかった。きのう・・・』

『きのう?なんかあった?』


ちょっと心配そうに聞いてくる。

いい友達なんだね、紅の・・・


『うん・・・今から、謝りに行くの。・・・急がなきゃ。家にいるかわかんないし』


家にいなければ探さなきゃ・・・どうしても、今日のうちに謝りたい。


『家にはいないと思うよ。町が見渡せる丘の一本木知ってる?』


知ってるわ・・・追い出されたあそこだ。


『そこにいなければ俺ん家か他の友達ん家』

『紅ってなんでいつも家にいないの?』


いつも緑子様に追いかけられてるし。


『家出してんだ。いつも捕まるけど、俺たちで逃がしてやったりしてる』

『そういえば最初会った時言ってたかな・・・』


私の部屋で寝ちゃったのも、寝るとこなかったからなのかも。


『友達ん家で泊まるのも限度あるだろ?だからあの丘の一本木で寝たりしてるらしいぜ。やめさせたいけど、俺ん家もちょっとなぁ』

『木の上で寝てるの!』

『うん。だからよく眠れてないと思うな。その分昼寝とかしてるとは思うけど』


そんな生活してたんだ・・・


『どうして家出なんか・・・』


緑子様は怖そうだけど、ユカリお姉さんは優しそうなのに。


『うん、まあ、色々あんだろ。じゃあ、一本木にいなかったら来いよ。じゃあな』

『ありがとう』