【1限:弱点チェック】


「では、まず先ほど言った皆さんの弱点チェックから始めたいと思います。」

沙希がそう言うと何かリモコンのようなものを取り出した。


「あーやだなー。」
「私、どの科目も苦手だもん。」
緊張がほぐれてきたのか、3人からはグチっぽい発言も聞こえる。

「さて、じゃあ始めますよ。では、皆さんまず両手を上に伸ばしましょう。」

(テスト前のリラックスかな?)

3人は気持ち良く背伸びするように、両手を背もたれ沿いに真上に伸ばした。


そのときである。

(ガチャ!)


いきなり背もたれ部分から枷が現れ3人の両手を拘束した。
そして、瞬く間もなく、両足も枷により拘束された。


3人はパニックに陥り、慌てて外そうとするが、全く身動きがとれない。


「ちょ、ちょっと何なんですか!?」

優美が慌てて沙希に問いかける。

「大丈夫よ。ただ弱点チェックするだけだから。」

沙希は相変わらず笑顔で答える。

「こ、こんなので何の弱点がわかるんですか!?」
由奈が半ばキレ口調で訴えかける。

「こんな格好で試験なんて受けられないですよ!」

彩も便乗して訴えるが、沙希は全く表情を変えない。


「弱点チェックって言っても別に学力テストとは違いますよ。」

「えっ!?」

沙希からの予想外の発言に3人は驚きを隠せない。

3人とも学科試験のようなものが始まると思っていた。

「じゃ、じゃあ弱点チェックってどういうことですか!?」

優美が不安そうに沙希に問いただす。

「これから始まる授業を、より効率のいいものにするためです。そんなに怖がらなくて大丈夫ですよ。」

怖がるなと言っても無理な話だ。
3人には、さっきまで以上の不安が襲いかかっていた。


「では、始めますね。じゃあまずはここから…」

そう言うと沙希はリモコンのボタンを押した。

(ウィーーーン)

するとチェアから音が上がり、両側に何やら穴が生まれた。
ちょうど、両脇のすぐ下あたりだ。


「えっ!?ちょっと何!?」

3人は恐怖からもがこうとするが、拘束は全く外れない。

(ウィーーーン)

すると今度は、その両脇の穴からマジックハンドが現れた。

「何?何なの!?」
「いやだ!いやだぁ!!」
「助けてぇー!」

3人は完全にパニック状態だ。

彩は目に涙を浮かべてる。


「じゃあいきますよ。」
沙希は3人の気持ちなどお構いなしにまたリモコンのボタンを操作した。

すると現れたマジックはまるで意志があるかのように、うごめきだし、3人の拘束された脇の下をこちょこちょとくすぐり出した。


「えっ!!??ちょっ、ちょっと!!」
「きゃーーーっ!!いゃーーぁ!!!」
「きゃはっ!!やめて!!」

突然襲った衝撃に3人はたまらず悲鳴をあげた。

しかしマジックハンドは全く止まる気配すらなく、3人の敏感な脇の下をくすぐり続ける。

「きゃーーっはっはははは!あははははっはは!」
「無理ー!!あっあーはっははははは!ははっはははは!」
「いやーっははは!きゃははははは!やっやめてーぇ!」

3人は大声で笑い出した。

その様子を沙希は満足そうに観賞している。

「あはっはははは!きゃはははあはははっ!いやだぁ!」
「もう!あーっはははは!きゃーーーっ!もうやめてぇ!えーへっへっへへ!あははははっはは!」
「無理だよぉ!おーっほほほ!!あっあーはっははははは!」


3人は大声で笑い悶える。

中でも優美は、顔を真っ赤に染め、涙を流しながら笑い苦しんでいる。
これまで以上に必死にもがくが、無情にも手足の枷はびくともしない。

「きゃーーーっはっははははっはははあはははっ!!もっもうダメぇぇ!くひゃーっはははっははははは!いやだ!いやだぁ!」


「脇の下が一番苦手なのは優美ちゃんのようね。覚えておくわ。」
沙希はメモに書き記すと、リモコンのボタンを押した。
その途端、マジックハンドは穴の中に吸い込まれるように戻っていった。

「はぁ………はぁ……」
「…ケホッ………ふぅ…」

3人は懸命に息を整えた。


「さて、次はここにしましょう。」

沙希はまたリモコンを操作した。
すると今度は両脇腹の真横に穴ができ、再びマジックハンドが顔を出した。

そして3人の脇腹をくすぐり出した。

「もういやだぁ!あーっはははは!きゃはーはははっはははっはははは!!」
「なっ、なんでぇ!!きゃはっ!あははははっははあははっはははは!」
「きゃーっはははっはは!たっ助けてぇー!あっあーはっははははは!」


再び3人の笑い声がこだまする。

そのなかでも一際、大声で笑い悶えているのは由奈だ。
必死に身体を捩り、逃げようとするが、マジックハンドはそれを嘲笑うかのように、的確に弱点を攻め続ける。

「あひゃ!あはははっはははは!ひゃははははっ!もう無理ー!!」
「あーっはははは!うっ動けないー!いーっひひひひあはははっはははは!」
「うははっはははは!あーっはははは!しっ死ぬー!!」


「脇腹が弱いのは由奈ちゃんね。可愛い笑い声ありがと。」

沙希は満面の笑みを浮かべながらメモをとり、マジックハンドの動きを止めた。


その後も沙希は同様な実験を行い、太ももが弱いのは彩、足の裏が苦手なのは由奈と優美、お腹が弱点なのは彩、膝が弱いのが優美と彩。
そのようなデータを手にした。


弱点チェックを終えた3人は疲労困憊している。

ただ、授業はまだ始まったばかり。

3人の悪夢は続く。
【プロローグ】

ここは、とある塾の合宿施設。

ここで、大学進学を目指す高校生たちが集い、夏期講習が行われる。


コースごとに教室が分かれており、どの教室も数多くの生徒で溢れかえっている。

しかしそんな中、室内に3人しかいない教室がある。

優美、彩、由奈は不安や戸惑いが行き交う心境の中で佇んでいた。


「この時間になっても誰も来ないとこみると、うちらしか受ける子いないのかな?」

彩が心配そうにつぶやく。

「他はみんな混み合ってるのに、なんでなんだろ?」

「でも、このクラスしか申し込みできなかったし、逆に集中できていいんじゃない?」

由奈、優美も不安げな表情で話し合っている。


ギリギリでの申し込みだったため、塾側からはこのコースしかないと言われ参加したのだが、まさか自分達しかいないとは…。


また、3人が揃って不思議に感じたのは教室の中の環境だ。

他の教室はどこも学校にある机と椅子が所狭しと並んでいるが、この教室は違う。

ホワイトボードはあるが、生徒用の机はなく、椅子もとても勉強用とは思えない大きさで、高級なマッサージチェアのようである。

(どんな授業なんだろう?)

3人が不安になるのも当然だろう。

ただ、毎年のようにレベルの高い大学にたくさんの生徒を送り出している有名塾。
きっと自分達の学力を伸ばしてくれる。

3人はそれぞれ自分に言い聞かせた。


そんな中、講師用の扉が開き、若い女性の講師が入ってきた。


「皆さん、こんにちは。」
女性講師は3人の不安など気にする素振りも見せず、にこやかに挨拶してきた。

「あ、こんにちは。」
「よろしくお願いします。」

3人は緊張な面持ちのまま挨拶を返した。

「さて、早速授業に入りましょうか。さあ、皆さん座ってください。」

女性講師に促され、3人は戸惑いながらも着席した。

それを確認すると女性講師は生徒用の入り口の扉を閉めた。
そして教卓に立つとホワイトボードに名前を書き、自己紹介を始めた。

「今日1日、皆さんの担当をさせていただく、高城沙希といいます。皆さんが来春に第一志望の大学に入れるように、私も精一杯頑張りますので、よろしくお願いいたします。」

丁寧な口調に3人は少しだけ不安が和らいだように感じた。

「まずは今日1日の授業前に弱点チェックを行おうと思いますが、その前に何か質問はありますか?」

「あっ、はい!」

沙希からの問いかけに優美が手を挙げた。

「なんでしょう?」

「この授業って私たちしかいないんですか?」
優美は抱いていた疑問を問うた。

「そうですよ。私の授業は少人数制なので。毎年最高でも5人までと決めています。」

「机とかは使わないんですか?」
「私、ホントに勉強ダメなんですけど、大丈夫なんですか?」

彩や由奈も質問を投げ掛けた。


「私の授業はちょっと変わってて机は使いません。でも、効果は保証します。だから必ず皆さん急成長できますよ。」


沙希の優しい返答に3人の心配は拭われていった。

「では、始めましょう。」

いよいよ授業が始まろうとしていた。
【登場人物紹介】

優美…高校3年生。小柄で童顔。バレエの経験があり、身体は柔らかい。有名国立大学を目指すべく、今回の講習に参加。

彩…高校3年生。やや細身で背は低め。吹奏楽部に所属。苦手な理数科目の克服のため、今回の講習に参加。

由奈…高校3年生。少しポッチャリタイプな元気娘。もともと勉強は嫌いだが、親友である優美、彩の誘いで今回の講習に参加。
仕事の都合上、なかなか更新ができず申し訳ありません。

ようやく一段落ついたので、明日あたりからまたアップしていきます。

たくさんのリクエストをいただき、可能な限りお応えしていきたいと思っておりますが、設定や想像の難易によって多少前後する場合もありますので、予めご容赦願います。

現在、記載予定の小説は以下の通りです。
引き続きリクエストを受付いたしますが、アップまでにお時間をいただくことになりますので、ご理解ください。


【女子高生くすぐり拷問塾】

【MIYU(ZONE)くすぐり地獄2004】

【夏帆のくすぐり体験】

【YUIくすぐり受難】

【職場体験の悪夢】

【AKB48くすぐり王への道】

【くすぐり家庭教師】

【松井玲奈への復讐計画】

【横山由依くすぐりイジメ】


「えっ?せ、先輩!何を?」

焦り始めた花音を気にも止めず、玲奈は両手で花音の脇腹をこちょこちょとくすぐり始めた。

「ちょっ、ちょっと先輩?……んふ…なっ何を……くっくく…してるんですか?……」

「笑顔になるには、くすぐりが一番よ!ほら笑って笑って」

玲奈は楽しそうに花音の脇腹をくすぐり続ける。

「んっ……きゃは……やっやめてください!……あは……」

花音は必死に身体を揺らし抵抗するが、マジックテープで固定された状態では全く意味をなさない。

「のんちゃん、我慢は身体に毒だよ?この階には私たち以外誰もいないから、大声で笑っていいのよ?」

そう言うと玲奈は指の動きを早め、激しく花音の脇腹をくすぐり出した。

「いや……先輩!きゃっはははは!やっやめて!……あっあーはっははははきゃははっはーはははっはあははは!ひゃーっはははっははは!」

花音はついに我慢しきれず大声を挙げて笑い始める。

「ほらほら、のんちゃん、もっと笑って~」

玲奈は両手を脇腹から脇の下に移動させ、5本の指で花音の敏感な脇の下をくすぐる。

まだ14歳の花音には到底耐えれる刺激ではない。

「きゃーーっははははあーはっははははは!ダメっ!ふっあっはははははっはははっはあははは!やだっ!あはははははっはは!もっもう無理です!ひーっひひひっひゃーっ!あはははははっはは!」

「ダメだよ。しっかり笑顔を身体に覚えさせなきゃ!」

玲奈はまったく手を止めようとはせず、それどころか一層強くくすぐっていく。

「うひゃーっははははっははは!もっもう!あーはっははははきゃーーっはははは!もう覚えましたからーーぁ!あはははははっははひゃははは!やっやめてーーぇっへへへへへ!きゃははははっははは!」

花音は必死に玲奈に訴えるが、玲奈は聞く耳を持たない。

「のんちゃんが、こんなにくすぐったがりとは知らなかったな~」

「あっははははは!ほっほんとに!いーひっひっひひひゃははは!こちょこちょは!あっははははは!こちょこちょはダメなんです!うひゃーっははははっははは!もうやだぁ!あーはっはははは」

「そうなんだ?じゃあここも効くかな?」

そう言うと玲奈は花音の前に移動し、ショートパンツからさらけ出されているムチムチの太ももを揉むようにくすぐり始めた。

「いやーっははははきゃははははっははは!もっもう!うひゃーっははははっははは!もう勘弁してくださいーー!いやーっははははあはははははっはは!」

花音は襲い来る笑いの波に、ただなされるがまま笑い狂うしかなかった。

花音の顔は真っ赤に染まり、目からは涙があふれている。

しかし、玲奈はそんなことお構いなしに花音の脇の下、脇腹、お腹、太もも、ふくらはぎなど、身体中をくすぐっていく。

「のんちゃんの笑顔チョーかわいいよ!ずっと見ていたいくらい!」

「あーはっははははきゃはははーあっははははは!ホントに!うひゃーっははははっははは!ホントにもう無理ーーっ!無理ですー!!くははははっははははあはははは!」

「じゃあのんちゃん、あと1分だけ頑張って!」

「いやっはははははははっはあはははっ!やだ!いやだよーーっ!ぎゃーっははははあーはっはははは!もっもう死んじゃいますぅー!うひゃーっあははははっあははは!」

玲奈からの無慈悲なくすぐりに花音の精神は崩壊寸前だ。

しかし動けない以上、玲奈の手が離れるまで笑い続けるしかなかった。

「うきゃーっははははあーはっはははは!くすぐったいよー!!あはははははっはは!うひゃーっははははっははは!もうやめてぇ!ふっははは!あーはっはははは!やだやだ!」


「よしっ!おーわりっ!」


ようやく玲奈のくすぐりが止まった。

花音は全身を小刻みに震わせながら懸命に息を吸っている。


「どう?のんちゃん、大声で笑うのもたまにはいいものでしょ?」

玲奈は無邪気に花音に問いかける。

「はぁ……あははは……先輩…はははははっ!………ひどいです……うふっあはははは!…あれ?なんで?……くっくははは!」

花音はくすぐりから解放されてからも笑っている。

「ふふっ不思議でしょ?これがくすぐりによるトリップよ。」
玲奈は自慢げに花音に話した。

「はぁ…あははは!トリップって何ですかぁ?……あっははははは!」

花音は半ば精神崩壊を起こしたかのように、笑いながら玲奈に問いかけた。

「何かね、人は長時間くすぐられると、その後も何もしてないのに笑っちゃうんだってさ。だからのんちゃんもきっとこれからは自然に笑えるはずよ。」

「あははははっ!そうなんですか?きゃっはははは!それならいいんですけど……んっはははは!」






それから2日後、再び写真撮影があった。

しかし、先日とは異なり、花音はカメラマンから「こんな自然な笑顔はそう簡単にはできない!」と絶賛された。

花音自身も自分に少しだけ自信が持てたようで、番組の収録でも絶えず笑顔で振る舞っていた。

メンバーからも好かれ、ファンの数も右肩上がりに増えていった。

これもあの日のおかげと花音は玲奈に感謝していたが、心のなかで小さくつぶやいた。

「(もうコチョコチョは懲り懲りだよ!)」







※更新が遅くなり申し訳ありません。
かなり無茶苦茶な展開であったなと反省してます。
今後もオリジナル小説・リクエスト小説に全力で取り組んでいきますので、コメントやリクエスト等ありましたら、気軽に書き込んでください。