結婚式の二次会のような会場に椅子とテーブルが設置され着席式とはいえ、場内はほぼ満員。実数にすれば百人に満たない動員だろうが、それでも驚きの集客数だと思った。
徳永自身もMCで語っていたが、今や活動の実態がほとんど無いに等しく、決して若くはない無名のアイドルの、告知もロクにしていないイベントにこれだけの観客が集まるというのは、やはりちょっとした驚きだ。
これは彼女のファンがいつまでも義理堅く律儀なせいもあるが、それ以上に過去に徳永を応援してきた人間には、ある気質というか不思議な傾向が見られると思う。
この日、集まった観客は当然のようにオッサンしかいないわけだが、それ以上に興味深いのは客席を見渡すと大半のお客が一人でこの場所にきているということがわかる。
これは徳永愛というアイドルとファンの関係図を考える上ですごく興味深い事実を浮き彫りにしているような気がする。
つまり彼女のファンというのは皆で愛ちゃんを応援しよう、皆で彼女の歌を楽しもうというノリではなく、一人きりで誰にも邪魔されず自分だけの徳永愛を楽しみたいと考える人が多いのではないだろうか。
もちろん仲間内で一緒にきて盛り上がっている連中もいるわけだが全体的にみると、そういった人達は少なかったように思う。
自分は昔からのヲタ仲間に誘われていちばん後ろのテーブルで寛ぎながらこの日のライブ観ていたのだが、ひとつ言えるのは我々はきっとこの会場内で他の誰よりも古くから彼女のキャリアを見てきたということだ。
徳永愛が東京パフォーマンスドールの研修生として我々の前に姿をあらわしたのは彼女がまだ17歳のときのことである。
紆余曲折ありその後、彼女はアイドル歌手として、または声優として引退を挟みながらも現在まで活動してきたわけだが、まあ変な表現だが彼女にはずいぶんと仲良くさせてもらい、今でも彼女に対していくつか恩義を感じていることもある。
詳しいことは割愛するが過去、自分の人生において「最高のライブ」を観れたのは彼女の力によるところが大きかった。
ならば今では現役とは言えない徳永かもしれないが、それでも彼女が活動を続けている限りは応援をしていくのは自分の使命だと思っている。
約一年ぶりにステージに立った徳永だが、いうまでもなくこの日の演目の大半は過去の自分のレパートリーからチョイスされたものだった。
つまり彼女の過去の作品と観客は再び向き合うことによって昔のように盛り上がるという…見方によってはおそろしいくらい迎合的で馴れ合った世界が展開されるわけだが、これはこれで正しい姿勢だと思う。というよりも2012年現在の彼女の活動に意味を見いだすとしたらそういう予定調和と馴れ合った世界をどこまで貫くことが出来るかということではないだろうか。またこれが「年老いたアイドル」の正しい在り方だとオレは思う。
30代半ばの彼女に新たなアイドル的展開を求めるほど現在のアイドルシーンは人材が不足しているわけではない。彼女はももクロでもなければ指原でも乃木坂でもないのだ。
公演中は一部のヲタがサイリウムを持ちながら左右のスペースに立って応援していたが、傍目で見ていると彼らの応援スタイルも、どこか前時代的なニオイが漂い、やたらオッサン臭くて笑った。何か、この会場内だけ20世紀のアイドル現場のようである。
終演後は出口付近で彼女がひとりひとりと握手してお見送り。
また来年も同じような企画でやりたいようなことを言っていたし、きっとそれは実現するだろう。帰りのお見送りのときにも少し話したが、そのときは是非、かつてのチームメイトであるACCOさんをゲストに呼んで欲しいと思う。
徳永自身もMCで語っていたが、今や活動の実態がほとんど無いに等しく、決して若くはない無名のアイドルの、告知もロクにしていないイベントにこれだけの観客が集まるというのは、やはりちょっとした驚きだ。
これは彼女のファンがいつまでも義理堅く律儀なせいもあるが、それ以上に過去に徳永を応援してきた人間には、ある気質というか不思議な傾向が見られると思う。
この日、集まった観客は当然のようにオッサンしかいないわけだが、それ以上に興味深いのは客席を見渡すと大半のお客が一人でこの場所にきているということがわかる。
これは徳永愛というアイドルとファンの関係図を考える上ですごく興味深い事実を浮き彫りにしているような気がする。
つまり彼女のファンというのは皆で愛ちゃんを応援しよう、皆で彼女の歌を楽しもうというノリではなく、一人きりで誰にも邪魔されず自分だけの徳永愛を楽しみたいと考える人が多いのではないだろうか。
もちろん仲間内で一緒にきて盛り上がっている連中もいるわけだが全体的にみると、そういった人達は少なかったように思う。
自分は昔からのヲタ仲間に誘われていちばん後ろのテーブルで寛ぎながらこの日のライブ観ていたのだが、ひとつ言えるのは我々はきっとこの会場内で他の誰よりも古くから彼女のキャリアを見てきたということだ。
徳永愛が東京パフォーマンスドールの研修生として我々の前に姿をあらわしたのは彼女がまだ17歳のときのことである。
紆余曲折ありその後、彼女はアイドル歌手として、または声優として引退を挟みながらも現在まで活動してきたわけだが、まあ変な表現だが彼女にはずいぶんと仲良くさせてもらい、今でも彼女に対していくつか恩義を感じていることもある。
詳しいことは割愛するが過去、自分の人生において「最高のライブ」を観れたのは彼女の力によるところが大きかった。
ならば今では現役とは言えない徳永かもしれないが、それでも彼女が活動を続けている限りは応援をしていくのは自分の使命だと思っている。
約一年ぶりにステージに立った徳永だが、いうまでもなくこの日の演目の大半は過去の自分のレパートリーからチョイスされたものだった。
つまり彼女の過去の作品と観客は再び向き合うことによって昔のように盛り上がるという…見方によってはおそろしいくらい迎合的で馴れ合った世界が展開されるわけだが、これはこれで正しい姿勢だと思う。というよりも2012年現在の彼女の活動に意味を見いだすとしたらそういう予定調和と馴れ合った世界をどこまで貫くことが出来るかということではないだろうか。またこれが「年老いたアイドル」の正しい在り方だとオレは思う。
30代半ばの彼女に新たなアイドル的展開を求めるほど現在のアイドルシーンは人材が不足しているわけではない。彼女はももクロでもなければ指原でも乃木坂でもないのだ。
公演中は一部のヲタがサイリウムを持ちながら左右のスペースに立って応援していたが、傍目で見ていると彼らの応援スタイルも、どこか前時代的なニオイが漂い、やたらオッサン臭くて笑った。何か、この会場内だけ20世紀のアイドル現場のようである。
終演後は出口付近で彼女がひとりひとりと握手してお見送り。
また来年も同じような企画でやりたいようなことを言っていたし、きっとそれは実現するだろう。帰りのお見送りのときにも少し話したが、そのときは是非、かつてのチームメイトであるACCOさんをゲストに呼んで欲しいと思う。