知り合いがチケットを余らしたということでお誘いを受けたのでアイドリングのニコはちライブに初めて行ってきた。

考えてみると六本木でヲタ活とか非常に珍しいような気がするが元来、六本木という街は伝統的にヲタ現場が生まれにくい風土にあり、そういう意味からすると、一昔前の六本木を象徴したヴェルファーレが今ではニコファーレと名前を変えヲタ現場に生まれ変わっていたとは驚きである。

会場に入るとフロアの壁面すべてがLEDパネルで覆われているという無駄な豪華さに一瞬、圧倒される。

「888888888888」

「ひい様に蹴られたい」

「wkwk」

「あさひ可愛い」

しばらくするとその壁面のLEDパネルにニコ動のコメントとおぼしき文字が映し出されオレはこのとき初めてこの日のライブがニコ動で配信されるのだということを知った。

自宅にいながらアイドリングのライブをリアルタイムで視聴し、さらにPCからコメントを送ることによって間接的にライブに参加することが出来るとは便利な世の中になったものである。

さらに驚いたのはステージ上のメンバーが視聴者に向けて①と②のどちらの歌が聴きたいのかを募り、視聴者がマウスを動かすだけで瞬時にしてどちらの票数が多いのかが集計できてしまうという、ニコ生ってこんなことも出来るのか。

こういった配信の利便性は今後の「ライブ」の在り方を根本的に変えてしまう可能性(同時に危険性ともいえる)を秘めていると思う。

ちなみに視聴者に二者択一で選ばれた楽曲は、あの懐かしのバンバンアイドリング!!!で「遥かなるバージンロード」だった。

つーか、こんな歌、忘れてたわ。

詳しい人に言わせるとこの曲はバンバンアイドリングのメンバーであった沙耶姉と江渡ちゃんとミラっちょが同時に卒業した3年前のCCレモンホールのコンサートを最後に封印されていてライブで歌うのは実にそれ以来だという本当にレア曲なのだそうである。

(バンバンアイドリングの)オリジナルメンバーが五人中二人しかいないとはいえそういう意味では珍しいものが観れてよかったと思う。

あくまでも歌をメインに、同時にアイドリングらしいグダグダさ加減も適度に加味された約一時間のライブだった。

ただし個人的には、もうこの会場には行かなくていいかなと思った。

正月明けに新宿ルミネで観たジュクはちライブの現場もあまり良い会場ではなかったが、それでもこのニコファーレに比べたら何倍もマシのような気がする。

自分は上手の二列目くらいで観ていたのでステージ上のメンバーの姿は非常によく見えたのだが、目の前のPAから流れる音が無意味に大きすぎて音を浴びているうちにだんだんと気持ちが悪くなってきた。

そのうち耐えられなくなってきて後ろに移動しようと思ったが場内はすし詰め状態なので移動もままならなず、こうなってくると一種の拷問に近い。

正直、ライブが終了した頃にはグッタリとしてしまった。

そんなわけでニコファーレの会場にはもう積極的に行く気にはなれないので次回からはニコ生の配信で見ようかと考えている。