ある日電気的配給爺が電車に乗っているとある駅にて一人の貴婦人が乗ってきた
大きな荷物を持っていたので座っていた爺は席を譲った。
周りに座っていた者共は恍惚とした表情をしていたと思う。
貴婦人曰く
「あ、結構です」
しかし爺も簡単には引き下がれない。
「いえいえ、大きな荷物をもってい…
「いや、大丈夫です。一駅乗る程度ですんで
」有無を言わせぬ態度に爺は沈黙した。
周りの者の視線はあさっての方を見ていた。
「そう…ですか…」
爺は鼻をすすりながら潤んだ瞳で周囲に目をやった。
向かいの中学生二人組が笑いを噛み殺していた。
爺は顔を上げることが出来なかった。
貴婦人も一通り気不味そうにしていたが、予告通り次の駅で降りていった。
明日は良いことあるかなー
