少しずつ
何かが
壊れている……
そんな気がしてた。
目が覚めて
ぼんやりとした意識の中で
音が無いことに
気が付いた。
きっと、疲れてんだ
ただ、疲れているだけ。
いつもの事じゃん
スマホで時間を確認してから
目を閉じた
時間の確認だから
この部屋に時計はないから
時間を確認しただけ。
一生懸命言い訳をしている自分に
笑えてきた。
あくびをしただけ
ギュっと瞑った目から
零れ落ちた涙は……
あくびしたから。
着信もメールもない
翔くんの為だけのスマホの画面を見たから溢れた涙なんかじゃない。
そうやって
また一生懸命言い訳をして
オイラは
音のない入口の
ドアを開けたんだ……。
