仕事を持ちかけてくれた、その舞台監督を「社長」と呼ぶことになった私。
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社長のオフィスは福島市にありました。
基本は福島で仕事をしているのですが、
社長は仙台にある専門学校で
イベントプロデュース、プランニングなどの講師をしていたので
普段から福島と仙台を行き来する生活をしていました。
また会社にはスタッフがもう一人。
その人は基本福島に常駐。
そんな2人だけの会社。
私が入社する年に、新しい仕事を引き受けることにしました。
それは、全国展開されているあるコンクールの運営事業。
もともと楽器製造メーカーが主催・運営していたコンクールだったのが
外部業者に委託していこうという動きが出てきて、
そこで社長はコンクールの運営事業を
メーカーから引き受けることにしたそうで。
でも、会社には2人しか社員がいない。
もともと受け持っている仕事もある中では対応するのは困難。
そこで1人増員して対応しようということになり、
私の入社に至ったのです。
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主催者である、この楽器製造メーカーの東北事務所が
仙台市内にあったこともあって
社長からは「新しくオフィスを仙台に構える」と聞いていました。
そうすれば、私は実家から新しい仙台のオフィスに通って
仕事をすればいいという話で落ち着きました。
通勤もラクラク。
打ち合わせなどでメーカーの事務所への行き来もしやすいし、
なんの問題もなく、話は進んで行きました。
が。
社長の「ウチ来る?」発言から2ヶ月。
福島の事務所へ呼び出されました。
そして、私に社長は、こう言いました。
実はね、金額面での調整をしていくなかで
仙台にオフィスを構えるのが難しくなったんだ。
で、別に新しくオフィス構えなくても
仕事はできると思うので
仙台から福島に通ってもらうことにしました。
・・・。
( ̄□ ̄;)!!
しかも、交通手段は
高速バス
当時、片道500円。
新幹線を使うより断然安いわけです。
笑えます。
内心、ムリ!って思いました。
思いましたよ、そりゃ。
話が違うって思った。
でも。
もう季節は
大学4年の秋、9月です。
この時期にまた就活をしようにも
もう募集している企業は数少なく。
ここを蹴る勇気はありませんでした。
もう割り切るしかありません。
何とかなるだろ!
…たぶん。
根拠のない自信を持つことは
時にすごく大事なことだ
そんな経験が今でも活きている気がします。