昨年、映画「ソーシャルネットワーク」が公開され、ソーシャルメディアという言葉自体が広く知られるようになりました。
以前よりmixiやGREEといったサービスは利用していましたが、それまではSNSという言葉を知らない人の方がはるかに多かったと思います。
昨年、twitterユーザーが爆発的に増え、そしてFacebookユーザーも急増しつつある中で、今回の東日本大震災が発生しました。
まさかこの震災でソーシャルメディアが注目されることになるとは夢にも思っていませんでしたが……。
震災当日、私は会社にいました。大きな揺れで危険を感じ、飯田橋から九段下方面へと避難しましたが、携帯電話がつながらなくなり、ついには会社の固定電話もつながらなくなりました。
会社を出ていたので当然パソコンはなく、あるのはスマートフォンのみ。
私はまずポータルサイトのニュースをチェックし、東北地方で巨大な地震が起きたことを知りました。
続いてtwitterを見ると、多くの情報が流れてきます。
その後、私はtwitterから多くの情報を得ながら、また、私自身もいくつかのツイートを流しながら避難することとなりました。
この本を読んでいると、当日の光景が思い出されます。
有益と思われる情報をリツイート(拡散)しつつ、時には動画をチェックして津波の恐ろしい光景を見たり、また、避難情報を拡散したりということをひたすら繰り返しました。
また、見ず知らずの人と情報を交換し、この本に書かれている「センチメント」の共有もたくさんしました。
実際に、ソーシャルメディアがなかったら、混乱はもっと大きくなっていたかもしれません。
情報があるが故に平静を保つことができたのだと思います。
ソーシャルメディアは、震災直後のみならず、その後、現在に至るまで多くの有益な情報を提供し続けるメディアとなりました。
それはマスメディアとは異なる性質でありながら、マスメディアをも凌駕する勢いです。
この本の前半で、NHK広報のtwitter担当の事例が出てきます。
あまりに人間くさいこのNHKのアカウントは以前から有名でしたが、今回の対応は、ソーシャルメディアにおいて必要なことは「人間力」であるということをはっきりと認識させてくれました。
また、多くの無名な人がソーシャルメディアを使って人を助けようとしたことも書かれていますが、このことは未曾有の災害があったものの、これからの社会に明るさを感じられる出来事だと思います。
後半では、多くの人たちが震災直後から日本の支援に動いてくれたことが書かれています。
このことからわかることは、ソーシャルメディアとは単にネット上の関係をつくるものではなく、本当に人と人を繋ぐための有益なメディア(ツール)であり、最終的には人間同士がリアルに繋がってゆくものだということです。
立入氏がこの本を今書かなくてはならなかった理由。
それは、今、ソーシャルメディアによって日本でも革命が起こりつつある、あるいはすでに起こっているためだと思います。
そのことを一人でも多くの人に伝えなくてはいけません。
ソーシャルメディアを利用している人は、この本を読めばピンとくるはずです。
まだ利用してない人も読んで頂ければ今何が起こっているのかがわかるでしょう。
今すぐ読むべき一冊です。
詳細はこちら:
検証 東日本大震災 そのときソーシャルメディアは何を伝えたか? (ディスカヴァー携書)