投資経験25年以上の資産運用会社社長の独り言
かんぽ生命POでまたやってしまった
2019-04-23 21:27:48
テーマ:時事ネタ
今日の東京市場。日経平均は41円高の22260円で引けた。

 

  日経平均 日足チャート

 

昨日に続き本日も、10連休を前にしたポジション調整の動きに終始した1日となった。先日から指摘しているロングショート・ポジションの巻き戻しが少し出ている程度で、大局判断を変えるような動きにはなっていない。

 

一方で、国家公認仕手株に育った9983ユニクロは久しぶりにひと押し。昨日までの10連休分の逆日歩を嫌う売り方を締め上げてとりあえずの一服の動き。

 

 9983ユニクロ

 

チャート的には「新値取り後の初押し」といったところか。セオリー通りの「初押しは買い」となるかはわからないが、まだまだトレンドは死んでいない。

 

19000円割れから4か月の日柄をかけてここまで戻してきた東京市場であるが、この「戻り相場」(と私は認識している)は日柄的にも、値幅的にもどこで終了してもおかしくない状況になっているが、本格的な反転下落になるときには、ここまでの戻り相場の主役である「日経平均先物、ユニクロ、ドル円(円安)」という3つが同時にドスン!と落ちるのがスタートのサインとなるだろう。やはり、きっかけはNY市場か?

 

ここ数日、ザラ場で日経平均先物で200~300円ほどの急落場面が何度かあったが、ドル円相場やユニクロに変化のない中での揺さぶりは単なる「ふるい落とし」と判断すべき動きである。

 

というわけで、10連休前という特殊な時間帯であるが、東京市場の戻り相場はまだ生きていると判断してよいだろう。

 

 

 

 

今日は7181かんぽ生命の株式売り出しの受け渡し日。売り出し価格2375円に対して本日の引け値は2279円。引き受けた人たちは100億円単位の含み損スタート。

 

 7181かんぽ生命

 

9434ソフトバンクの大失敗上場に続く、企業による個人投資家からの資金収奪的なPOとなってしまった。

 

 9434ソフトバンク

 

あまり株式投資に詳しくない一般の投資家が大挙して参加したソフトバンクの新規上場で数千億円単位で含み損を負った次のメジャー企業でのPOがこんなことになってしまったらどうなるか。

 

「貯蓄から投資へ」のスローガンが言われて久しいが、平成バブル崩壊のトラウマが強すぎて金融資産の半分以上を預貯金にため込んでしまっている状況に変化は起きていない。

 

株式投資の経験がある人はおそらく1割程度のものかと思われる。

 

この状況を本当に変えたいのであれば、必要なことは「成功体験」だ。株式投資をして少額であっても利益を得るという体験の積み重ねこそが貯蓄から投資への資金フローを生み出す雰囲気を作るはずだ。

 

しかしながら、証券会社は苦境の経営状態の中で、「将来顧客を育てるという明日の利益機会の拡大よりも、今残っている顧客からとれるだけ取る」ということで、近視眼的な手数料商売にいそしんでいる。

 

これでは変化は望めない。


コメントする

いいね!した人一覧
ツイート
なぜ異次元緩和がうま…乖離する原油価格と石油株
ブログトップ記事一覧画像一覧
次へ