※ネタバレを含む事があります。






昨日、やっと「君の名は。」を観た。
すごく今更だけど、周りが見ろ見ろとうるさい上に3回目(!!)を観たいという友人に連れられて行くことに。
ぶっちゃけローグワンが観たかったんだけど、まあいいでしょう。


時間差があるってのはよくある設定だと思うので薄々気づいてたんだけど、2人が全くそこに触れないのがものすごく怖い。夢だけど夢じゃなかった!って気づいてすぐ会いに行こうとしなかったのが不思議。
だって知らない人に自分の身体と1日を預けるんだよ?
どんなにイケメンでも怖いわ。むしろイケメンだからこそ会いたいわ。

そして突然挟まってくるMVみたいな演出。なんじゃらほい。
まるで予告編集でも観てるかのような気分させられる前半。なんじゃらほい。


最初のほうでミツハが「来世は東京のイケメン男子がいい」みたいなことを叫ぶけど、ある意味それ叶ったよね。
イケメン?男子高生として東京を満喫してる時、ミツハはすでにこの世にいなかったんだから。

これってわたしの特技でもあるんだけど、先が読めちゃったとしてもショックを受けたり感動したりできるのよね。

だから、ミツハとの間に3年の時間差があって、彼女はとっくに亡くなっていたって知ったときも、かなりショックだった。

もっと早く時間差に気づいていれば余裕で救えたのに。もう絶望っすよ。だからコミュニケーションは大事なんだってば。


でもここでタキはチートを使います。

おばあちゃんの話によると口噛み酒はミツハの半身とのこと。
それを飲めば、ミツハの魂が自分の中に入ってもう一度入れ替われるかもってことなのかしら。
なんにせよ、苔だらけのビンに入ったものなんか飲みたくないけどね。たとえミツハの口噛み酒だろうと。ヨツハのものだろうと。
…ヨツハのか…ちょっと考えさせて。

再びミツハの身体に入ったタキは、彼女を死なせないために駆け回る。

おう、これなんか聞いたことある話だなと思ったら、乙一の短編「きみにしかきこえない」もこんなような話だった気がする。
入れ替わりはしないけど、想像上の携帯電話で会話してた男の子が死んじゃうこと知って止めようとしてた気がする。


御神体のある山のてっぺんで、黄昏時、2人はやっと本当に出逢える。このときはもう、映像の綺麗さも相まって鳥肌全開でした。
しかし、曖昧な時間は一瞬で終わってもう声も聞こえなくなってしまう。
名前を忘れるもんか、絶対忘れない、大丈夫忘れてない!って言った次の瞬間忘れる。絶望しかねーな。

ミツハもタキの名前を忘れながらも懸命に走る。
忘れちゃいけない人、忘れたくない人ってせりふに号泣するわたし。
もはや何をしに山に登ったのかすら思い出せないタキ。
そして落下する隕石。

糸守には大昔にも隕石が落ちていて、宮水の御神体にはその壁画が描かれてる。
宮水神社のお祭りの由来はなんとか五郎が燃やしちゃって残ってない。そして祭りの日に再び隕石が落下。
これはもう、なんとか五郎のせいでしかないでしょう。
名前が全然思い出せない。
君の名は。


この先はおきまりな感じにハッピーエンドなのでもういいでしょう。

予想以上に面白くて感動した。
3回も観たい気持ちはわからないけど、おばあちゃんの話集があれば観たい。

のほほんと糸織ってるように見せかけて鋭くて心に刺さることを言う。おばあちゃん大好き。


わたしも夢に全然知らない町とか建物とか人がよく出てくる(多分同じ物/人)んだけど、起きると覚えてなくて
ただなんとなく懐かしい感じと、片鱗すら思い出せないもどかしさだけがずっと残っちゃう。
あれは誰でどこなんだろうって。

もしかすると夢じゃないのかもなんて。