現代戦略論×経済学

現代戦略論×経済学

現代戦略論5分野について、歴史を素材に整理・発信しています。日本独自の戦略思想・理論の確立が目標。主にビジネスマンの読者対象。

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本ブログでは、主に学生と若手ビジネスマンを読者として想定し、「実学としての学問」のコンテンツ発信を目指しています。




主軸とするのは次の2つの領域です。


1 企業人(ビジネスマン)のための経済学・経営学


2 現代戦略論(「軍事・政治・経営・情報・社会」5分野のうち、「経営・情報・社会」3分野に比重)




ビジネスの世界で成長を目指すビジネスパーソンは、資格や語学など、様々な分野の勉強をして自分の(仕事の領域での)付加価値を高めるというのが、現代の「大人の教育事情」といえます。


「資格」や「語学」は、「仕事のためにすぐに役立つ」という意味で、典型的な「実学」といえます。




それに対して、大学で教わるような、「経済学」「社会学」などのいわば<正統>な(?)「学問」というのは、「学ぶのに時間がかかるわりに、そこまで仕事に役立たない」と捉えられ、打ち捨てられがちというのが現状ではないでしょうか1)。


これには、


①実際問題として、「学問」(やその「教育」)の内容が時代や社会に合わない時代遅れのものとなっているのに、大学人(大学の研究者・教員)がそれらに十分に対応できていないこと


②大学人が、企業や企業人のニーズを「学問」やその「教育」の内容に反映させようとはしてこなかったこと


③企業人自身が、「学問」の意義を必ずしも十分に理解できていないこと、あるいは理解があったとしても、その「教育」へのニーズを十分に言語化できなかったこと


といった背景があると考えられます。




特に、ここで扱う「経済学」に限定すると、単に、


「経済学は、歴史的に、企業人のために構築されてこなかったから(企業人にとっては大して役立たない学問である)」


ともいえます(「経済学史」についても今後詳しく扱っていきます)。




本ブログでは、既存の経済学を、「ビジネスマンのための経済学」へと組み替えることにより、「実学としての経済学」を構築していきます。


企業人が、自らの企業活動や生活への実践のために、その学知を簡易かつ有意なかたちで利用できる、そうした新しい経済学の体系をつくろうというのです。




容易ならぬ試みですが、既に大枠での方針や戦略は定まっているので、これから徐々に明らかにしていきます。





1) そのなかで、「経営学」だけは、ビジネスパーソンがMBA取得を目指して学ぶなど、「実学としての学問」の地位を企業(人)・大学(人)の双方で認められた、人文・社会科学の中ではまれな領域といえるでしょう。


「経営学」は、「経済学」とも内容的に深くかかわる領域であり、それについては稿を改めて扱います。



今回は、なぜ<戦略>という概念を扱っていくかについて考えていきます。


(これとは別に個人ブログ「学問の世界∞ ゲーム理論と恋愛」も発信しており、本稿はその記事から編集したものです)

http://ameblo.jp/intrafestum/entry-11074164846.html



今の社会・経済において、「知識」「情報」は、現代人が生きていくうえで不可欠のものとなっています。


その前提のもとで、現代のあらゆる個人・集団が社会で生きていくうえで最も基礎として学ばなくてはならないことは何か。


私の考えによれば、それは<マネジメント>という概念です。




ここでいう<マネジメント>は、日本語の「経営」「管理」に近い概念ですが、差し当たり「自身を経営・管理していくこと」と定義付けておきます。


個人・集団は生きていく上で、「どのようにして生きていくか」を考えていく必要があるわけですが、そのための方法論・プロセスを最も原理的に考えていくのが<マネジメント>です。




そして、<マネジメント>と切っても切り離せない密接不可分の関係にあるのが、<戦略>という思考様式・方法なのです。




これから、「戦略とは何か」というところへ次第に接近していきます。


<現代戦略論>の射程としては、政治・軍事・経営・情報・社会の5分野を定めました。


現代においてこの5つのなかで最も重要なのは、言うまでもなく「情報」です。


本ブログでは、「経営」「情報」を軸として、「社会」にも重心を置きながら、<戦略>に関心を持つ方々に向けた発信を行なっていきます。


日本の現代経営学において、「ベンチャービジネス論」は既に大きな蓄積をもって発達してきた分野といえます。


しかし、「起業家の輩出」そして「起業家とベンチャー企業の成長」自体を学問の目的とした、「起業学」「ベンチャー企業経営学」は、まだ基礎を固める余地があります。

即ち、「教育」としての「起業学」「ベンチャー企業経営学」は、未だ確立途上にあるということです。

これは、また「学問」と「実践」、さらにそれと「教育」三者の相乗性にもまだ未開拓の領域が大きく広がっていることを意味しています。



ここでは、既存の現代経営学のテキストにおける「経営学の対象」定義を参照しながら、「起業学」「ベンチャー企業経営学」の対象の定義を試みました。



「起業学」「ベンチャー企業経営学」の対象

「起業学」「ベンチャー企業経営学」の中心的な研究対象は、「起業家」および「起業家の率いるベンチャー企業」である。

今日、「起業家」と「ベンチャー企業」の組織形態は、(従来経営学が対象としてきた)株式会社その他の会社形態に限定されず、NPO法人その他の非営利組織、個人事業など多様な形態を取っている。
特に、起業のスタートアップ時であれば、個人事業や任意団体等の形を取ることは珍しくない。

「起業学」「ベンチャー企業経営学」は、規模・組織形態を問わず、(従来の経営学と同じく)「利潤追求」を基本目的として立ち上げられた個人・団体を対象とする。



ノート:

『現代経営学の基本問題』(濱本泰編2002)所収「第1章 企業と経営」(今西宏次)
(以下はp4-5より)
 
第1節 現代社会における企業の役割と経営学
(2)経営学の対象
経営学の中心的な研究対象は、企業であるといえる。
「現代社会における代表的・決定的な組織体が企業であり、したがってまた諸組織体の管理の中で最も発展せしめられた管理が企業管理である」(正木久司『経営学講義』)からである。

そして、この場合、企業とは、法律上の組織形態として株式会社、それも特に巨大な公開株式会社を意味することが多い。
これは、現代を代表する企業のほとんどが巨大な公開株式会社だからである。

巨大化すればするほど、多数の株主を擁し、多数の従業員を雇用し、そしてその会社が清算する財やサービスを通じて多数の消費者と退治することになる。
したがって、巨大な公開株式会社は、単なる経済主体ではなく、大きな社会的・政治的影響力を持った制度であると考えられるのである。