キャンディロッガー
作詞:井手コウジ 作曲:井手コウジ
ロッガーてなんだ?
ログハウスを作る系のアウトドア派のことかしら?
そんな先入観でCDをiTunesに取り込んでた自分。
なんか色々と仕事が忙しかったタイミングで、
神奈川県民ホールに向かう地下鉄の中で
はじめて意識してしっかり聴いた気がします。
流れてくるのはちょっと古めのロックチューン。
ベースの音に温かみがあります。
そこで初めて、
ああ、曲のモチーフはキャンディーの似合う、
どこかコ生意気な感じのロックガールのことなのねと
気付いたものでした。
歌詞をよく見ると、
サンプリングしているかの如く、ネタが転がっているんですね。
ええと、、、
夢見る少女じゃいられない (相川七瀬)
ままままいまい→しぇしぇしぇShake Hip! (米米クラブ)
愛のままにわがままに~ (B’z)
世界の中心で愛を叫ぶ… (小説)
嘘・大げさ・紛らわしい (JARO)
すいません、そんなに元ネタ見つかりませんでした。
学がないの。ごめんね。
でもそういう意味で怪しげなフレーズがたくさん並ぶ中、
そんな小ネタをキャンディのようにペロッとなめて、
未来へ向かうどこか強い女の子の歌です。
歌詞でサンプリングチックな遊びがあると思ったら、
作詞作曲は大漁恵比寿節でもおなじみ、井出コウジさん。
もともとHIPHOP系ユニットの人です。
件の相川七瀬さんとも共作したことがあるんですね。
でね。僕は気付いちゃいましたよ。
井出コウジさんがエビ中に曲を提供することになった、
運命的なアレって奴を。
井出コウジさんのやっていたのは、
ブランニューモンキーズというHIPHOPユニット。
「カセットは顔で、選ぼー!」なんていうCMソング、
覚えている人はいないでしょうかね。
ブランニューモンキーズは
TV番組の勝ち抜きバンド合戦にて評価を得て、
メジャーデビューを果たしたユニットです。
その番組の名は「 え び す 温 泉 」
どーーーん!
ほら、エビ中と縁がありそうな気がするでしょ!ね!ね?
1994年の話ですので、18年前からの運命だったのです。な?
因みにえびす温泉の司会者は何人かいましたが、
中でも最もビッグネームなのは鈴木慶一さん。
ファミリーにとってはムーンライダースの慶一さんというより、
「幸せの貼り紙はいつも背中に」の編曲者といった方が
馴染みがあるかもしれませんね。
こんなとこにも縁があり。
ほかにもほかにも、
この番組にはオレンジズというバンドが出ていて、
このバンドのドラムの人が件の「SKAFUNK」で叩いていた人で、
つまりハイタテキのジュディマリTAKUYAさんと一緒に云々カンヌン。
やめます。一呼吸。
上記Youtubeリンクでもわかるように、
ブランニューな頃の井出さんが作っていた音は、
サンプラーとドラムトラックに彩られた、
都会的でおしゃれで激しいけどどこか無機質なビートでした。
でも、キャンディーロッガーで描かれた女の子は、
どこか古風につっぱった女の子です。
ベースの音が軽くウッディーで、オルガンが要所で味を出し、
それでいてアンサンブルの厚みは控えめで。
そのあたりからも、なんとなく人物像が見えてくる気がします。
当時の井出さんの作風と真逆な感じがしますが、
「ツッぱってるけど、自分なりに考えてますよ。」
そういった根本は何も変わっていないようにも聞こえます。
キャンディーロッガー。
不良っぽさはあるけど、
音の温かみやまっすぐさと共に、
エビ中の隠された力強さを感じることが出来て、
大好きな曲です。
気志團とかとまた合コンすることがあれば、
この曲あたりを演奏してもらいたいんだけどな。
きっと、各段にカッコよく聞こえるはず。
そんなキャンディーロッガー、
神奈川県民ホールで初披露でした。
かっこいい!
ほら、こう、ヒジを直角にまげて手を上に向けて、
みぎひだりと交互に上に上げるフリつけ。
力強くてカッコいいでしょ。みんなもやろうよ!
僕なんか会社でちょいとストレスたまった時なんかに、
会社でノビ的な奴をするフリをしてよくやってます!
言いたい奴には、言わしておけばいいんです。
でもあまり陰でひそひそ言わないで。気になるから。
キャンディーロックおっさんになれる日は遠い。