考えてる途中。

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おもにエビ中の好きな曲のこととかを考えてる途中。
ふしぎと意味のない文章ばかり書きあがります。

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お願いジーザス。
多くを語るのは避けますが、ぼくはこの曲が大好きです。きょう開催された小林歌穂生誕ソロライブ「ぽーランド6!!!!!!」でも、最初のMCの明けた3曲目に披露されました。もちろん彼女のソロ歌唱によるものです。


小林さんが歌ったこの曲には、真面目なものでありつつも、重くなりすぎない願いが描かれていたように思えました。歌詞中「いいじゃん夢見たいじゃん」という部分に代表されるような、神頼みをしている自分に対して照れ隠しをしてしまう自分というか、どこかそんな主人公像が感じられたのです。

これは、ピアノの伴奏一本に載せてシリアスにしんみり聴かせた真山さんのお願いジーザスにも、フルバンドの力強いサウンドの中でアーティスティックに歌い上げた柏木さんのお願いジーザスにも、musicフェスで揺るぎない表現の力を見せつけてくれたフジファブリックによるお願いジーザスにもなかったもの。小林さんの歌声が、この曲の新たな側面を描き出してくれたのです。
こんな瞬間が訪れるものだから、生誕ソロライブは、どれもともても面白くて刺激的で、大変に有意義なものだと思うのです。



いまさら語るまでもないことですが、小林さんの歌声には、真山さんにも柏木さんにも、安本さんにもない武器、彼女らには真似できないような武器が確実に存在しています。それが、有体に言うと、やさしさとか平和っぽさといった要素。彼女が歌うと、そこにはあたたかな春の陽だまりが出来上がるのです。それが、ヴォーカリストとしての小林歌穂さんの力なんです。
きょうのステージは、そんなヴォーカリスト小林歌穂さんによる相変わらずの、もしくはさらに美しく磨かれた歌いっぷりに満たされたものでした。

エビ中楽曲はもちろんのこと、松任谷由美のダンデライオン、吉澤嘉代子さんのmovie、チャットモンチーのハナノユメ、そしてつじあやのさんの風になる。会場にいた皆さんのうちの多くが初めて聴いたであろうこれらのカバー曲も含めた全てのプロダクトが、ヴォーカリストの世界観にしっかりと寄り添ったもの。黄色いペンライトを手にした国民たちも、まるで呼吸をするかのように、自然にこれらの曲を全身で受け容れていた様子だったように思います。



彼女に合わせてこの国が目を覚まし、一曲歌うごとになんだか景色が色づいてゆく。時間がゆっくり動きだし、潤いを得た空気がそよ風に変わる。最高のゲストも迎え入れて、国民がゆるゆると陽だまりに溶けてゆく。ぽーランドは今年もそんな国でした。

少し堅い話をすると、国家というものには、中心に耳目を集めるカリスマ的なリーダーがいる必要があるのかもしれません。国家が国家であるためには、誰かが国民の見据える方向や進む方向を示唆しなければならないのだから。
しかし、ここぽーランドは彼女による彼女の国であっても、決して彼女はその中枢に構えている訳ではありません。かわりに、いつでもどこでも、彼女が近くに寄り添ってくれているような、そんな空気が出来上がっているのです。それがこの国の居心地の良さ、そしてこの国の「強さ」の正体であるに違いないと、ぼくは思うのです。

強さとは。
神頼みをしてしまった自分に、どこか照れ隠しをしてしまっている自分。
これは、見方を変えると、神様に頼りきりになるわけにはいかないという類の、芯の強さを感じさせてくれるもの。
まず自分が強くなければ、他人に対する優しさなんて無責任に担うことなんてできないということ。彼女のやさしく平和な歌声には、それをナチュラルに自覚しているような、はたまた、無意識にそれを実践しているかのような、独特な響きが内包されているように思うのです。彼女の発言の端々に、ときどきそれが見え隠れしているのです。そんな気がするのです。



6年目、二十歳を数日後に終える彼女のソロステージ。

彼女の自信とオーディエンスの信頼に守られていたためか、気づけば初期数年間に観客側にあったような「見守る」という感覚は喪失していました。ただ僕らはステージで起きることや、耳に届く歌声を存分にリラックスして楽しんでいればよかったのです。

それでも、忍者の装束に身を包んだあの頃と変わっていない何かも、しっかり残っていたように思えました。それは、彼女が僕らのそばに寄り添うような、かけぶとんのような存在であろうとしている部分にあると直感するのですが、具体的にはつかみきれないものでもあるのです。

この正体は何なのだろう。それを体感するために、また来年も変わらず無事に「ぽーランド」が建国されることを神様に願いつつ、ぼくもしっかり過ごしていこうと思うのでした。


小林歌穂さん、二十歳の一年間、お疲れさまでした。
1日早いですが、二十一歳の誕生日、おめでとうございます。
ステキな大人になってください。
ステキな将来を過ごしてください。



『風になる』とてもよかったな。
中山さんの言った「綺麗になったなぁ」という言葉もとてもよかったな。
 

 

 

 

 

 

 

というわけでそろそろ寝ますです。
おやすみなさいグー。