もう 少し前の事ですが 痩せてよろよろ歩いてる

 

黒猫が 家の庭先に来たんです

 

見た時 胸がギューーって なるような

 

骨と皮で 細い骨格が浮き出てるように痩せてて。。。。

 

最近野良になった感じではなく 毛並みの艶もなく

 

足も傷だらけ 他の猫と喧嘩してやられたのか

 

頭の皮が捲れて骨の白いのが見えてました

 

、、、でも 多分人に飼われていた思い出は持ってる

 

感じで わたし等の方へ 近付こうとしてるようだけど

 

わたしたちが 動くと 足を引き擦って逃げてました

 

それでも 黒猫が来そうなところへ エサを置き

 

水や牛乳を容器に入れて傍に置いてました

 

外出から帰ると エサや牛乳ないので あ~

 

食べたんだな 牛乳も好きなのかな と思いながら

 

ちょくちょく補充していました

 

そのうち わたし達の姿があっても 食べに来るようになり

 

頭の皮の捲れたところも 徐々に癒えて来ていて

 

クロ~ って呼ぶと ミャー って小さく鳴いて

 

返事をしてくれるように、、、 特に旦那はんは 可愛く思ったようで

 

エサも準備したり 撫でよう 懐かせようと頑張っていました

 

徐々に 傍にも寄れるようになり 抱き上げられるようになってきて

 

もうすっかり 情が湧いて来て 飼おうというコトになりました

 

そうなれば まずは病院に連れて行って 身体の状態など

 

検査して貰おうか、、、 と 相談していました

 

もう ペットは 飼わないと決めていたわたし達

 

2人共 もう年ですし わたしのがん再発がどうなるか

 

分からないし もしもの時 そのペット引き受けてくれそうな

 

人が 周りに居ないし、、、 と 考え併せ 飼わない思いでした

 

でも このクロには わたし達しかいない わたし達が

 

飼わなかったら、、、 またクロは 痩せて、、、 虐められて、、、

 

そう相談が纏まり これからまた ペットと暮らすんだ~と

 

内心 ニコニコでした

 

なのに どうしてなのか その翌日から エサを食べに来なくなり

 

姿を全く見掛けなくなりました どうしたんだろう?? どうしたんだろう、、、

 

そればかり呟いていたわたし達 元気になったクロは ドコへ

 

遊びに出掛けちゃったのか。。。 わたし達のコト 忘れたのかな、、、、 

 

旦那はんは散歩に行くと 言い置いて 家の周辺近所歩いてました

 

わたし知ってました 多分 クロ探していたんだと思います

 

 

 

それから何日かして 旦那はんは 子供みたいに泣きながら

 

花壇の中 ゴソゴソしてるわたしのところへやって来て

 

クロが、、、、 ヒク、、、ヒク、、、 死んだ、、、、、 と

 

手には わたしが 慣れてきたクロの首に 巻いてやった

 

赤い毛糸で編んだ ヒモリボンが 血だらけ 黒い毛らしき

 

ものも くっついた状態で 透明袋に入れたもの持ってました 

 

事情を聞くと ちょっと離れた国道で イノシシの親子と クロが

 

車かダンプに ぶつかったらしく 血も大量に流れて死んでいたらしいです

 

クロは もう既に 何度か轢かれたのか 身体はペチャンコでだったと

 

声高に語る人の言葉が 聞こえて来たと言う 旦那はん。。。。

 

首のリボンは少し離れたところに 落ちていたらしいです

 

イノシシ親子とクロの死がいは 知らせを受けたところが

 

持ち去った後らしかったです

 

まぁ 通行の邪魔でしょうから いつまでも放置はできないでしょうしね、、、

 

事故処理の後 道路脇の草むらに ぽつんと 落ちていたリボンを

 

そっと 持ち帰ってきた 旦那はん 

 

クロの一生が不憫だと まだ泣き出しそうな 震え声で言い募るのを

 

聞きながら わたしの大好きな紫陽花の 傍にリボンを埋めました

 

“でもね、、、 わたし達は クロを可愛がったよ そりゃ~

 

充分なコトはしてやってないかもだけど 飼おうと

 

決めてたじゃん クロが最期を迎える 何週間か前に 

 

わたし達に出会えたコトは 幸せに思ってくれるよ きっとね”

 

と 十歳近くも年上の 泣き虫旦那はんを 慰めるわたしでした。。。