虚無

摑みたくて伸ばしたテ

語りたくて発したコエ


伸ばしたテには何も無く

コエは響きもしない



満足か？



俺の求めていたのは消え去り

望まないモノだけが目の前にある


翅は捥がれ、足つく地もない

ソコノ無い此処は

サイレンの音が耳から離れない

傷は増え、左手には感触すら鈍くなった

アサキユメミシきみを

想う心は夢想に帰し

掌は空のまま

この孤独は罰

ならば罪は誰のせい？

瞼の裏には楽しき日々

全ては過ぎ去りし日々


こんな世界なら、

世界よ壊れてしまえ

終わらない事なんて在りはしない、終わらせようとしないだけ

実に滑稽

その道化は故意か不意か

生き方を吠える前に、まず生きて見せろ、喋る前に見せつけろ。

説明はいらない、お前はただ、証をたて続けろ

何も知らないくせに

何も知らないのは伝えないから

伝えないのは必要ないから

俺には必要ないから

だがお前はどうなんだろうな？

こちらは切なさを禁じえない、無力を・・・