ブログには関係ないけど(ある意味関係あるけど)ちょっとだけ過去の愚痴を書きます。



(受験用の)勉強が大嫌いだった僕は本当は大学なんか行きたくなかったんです。



それでも大学に進学したのはすべて親のため。



親に喜んでもらうため、そして親のチンケなメンツを保つため。



決して自分のためじゃなかったですね。



だから大学なんて入れれば、親元から離れることさえできれば、本当にどこでも良かったんです。







そんなわけで暗黒の浪人時代を経てなんとか大学に入学できた2001年。



地元秋田とのギャップ、浪人のため周りが自分より年下という環境、それに無理して周りに合わせていた結果、僕は夏休み中引きこもりになりました。



友達誰にも会わず一日中家に篭もり夜起きて朝眠る。



そんな昼夜逆転生活を送っていました。







神奈川まで出てきて俺は一体何をしてるんだろう??







そんな風にぼんやり考えていました。



そんなある日、僕のアパートを訪ねてきた友達がいました。



彼はY君といって新入生歓迎のキャンプで知り合った僕と同じ浪人して入学した人でした。



彼はその当時(ひょっとしたら今も)ヘラヘラして軽い男で、アパートに引きこもっていた僕の状況を見て「あいたたたぁ〜」みたいな反応をしていました。



夏休みが明けてしばらくしてからY君はことあるごとに僕のアパートに来るようになりました。



しかも連絡することなく。



しかもほぼ毎日。



彼は僕の部屋をいたく気に入ったようで「俺のセカンドハウス」と呼び始めました。



毎日遊びにくるY君と話すうちに彼が実はものすごい音楽マニアということが分かりました。



しかも驚くことに音楽の趣味が僕とほぼ完全に同じだったのです‼️



秋田にいた頃周りに話してもピンとこない感じだった僕の好きなバンドや音楽も、彼はすべて知っていました。(しかも僕の知らない音楽も沢山知っていて、Y君が貸してくれるCDはほとんど僕の趣味ドンピシャのものだった)



初めて自分の音楽の趣味を全力で語ることができる友達ができたことが、僕は本当に本当に嬉しかったです。



僕はそれまで同世代でY君ほど音楽に詳しい人に会ったことが無かったので大きな影響を受けました。(羨望の眼差しもあったし、時にはその知識に嫉妬したこともありました)







さて話はだいぶ逸れましたが。



僕とY君が共通して聴いていたバンドの一つにWINOがあったのです。



Y君は当時WINOのファースト「Useless Music」しか持っていなかったため、セカンド「WINO」を聴かせた覚えがあります。



そのアルバムの中に「THANK YOU」というWINO屈指の名曲で僕が大好きな曲があるのですが、Y君も一聴してこの曲を気に入りました。(「WINO」を聴きながらこのブログを書いていますがこの部分で「THANK YOU」が流れる奇跡)



僕とY君はすっかり意気投合し様々な話をする仲になりました。



音楽、映画、漫画、怖い話、お笑い、etc。



Y君はギターもやっていてお茶の水に一緒に楽器を見に行ったりもしました。



僕とY君は次第にWINOにのめり込んでいきました。



というのもWINOは僕たちが大好きなブリット・ポップからの影響をふんだんに受けていたし、何より僕たちはオアシスをはじめとするマンチェスター出身のロックバンドが大好きでWINOの楽曲はその影響が顕著だったから。



それはオアシス、シャーラタンズ、ストーン・ローゼズ、スペース・モンキーズ(知ってる人いるかな?)等。



その頃の音楽、特にUKロックはレディオヘッドのようなちょっと陰鬱なバンドやトラヴィス(大好きなバンド!)のようなメランコリックでアコースティックなバンドが主流になっていました。



アメリカの音楽もミクスチャーやヘビネスみたいな音楽が多く、ブリット・ポップ大好きな僕とY君にとって少し物足りないなと感じていました。(ストロークスはデビューしたけど正直そこまでピンとこなかった)



僕たちはオアシスやハリケーン・NO.1のような男臭いボーカルの骨太なUKロックが大好物だったのでWINOはまさにそこにドンピシャのロックバンドだったのです。



大学一年の終わり、僕らはどちらともなくバンドを結成しようという話になりました。



そしてその時の僕らが雛形として目指したのはストーン・ローゼズやシャーラタンズ、オアシス以上にWINOでした。



WINOは日本のバンドでしたが日本人ならではの琴線に触れるメロディーラインを持っていたので、お手本として僕らにはしっくりハマったのです。



それに僕は昔からミッシェル・ガン・エレファントが大好きでしたが、自分でオリジナルのバンドをやるならミッシェルみたいなのはちょっと違うな‥と思っていました。



ミッシェルの音楽は大好きだったんだけど、ミッシェルのようなゴリゴリのロックンロールをやる自分は想像できなかったし、どちらかというと「ロックンロール」というよりは「ロック」という方が自分にはしっくりきたから。



だからWINOの音楽やバンドの佇まいは僕にとって「探していたもの」みたいに感じたんですね。



「俺がやりたいのはコレだ」みたいな。



初めて自分にとって等身大のバンド像だったというか。



かくして僕らはバンド結成を約束しバンド用のオリジナル曲を書き始めるのでした。







WINOに凝りだした僕は彼らのニューシングル「Go! Straight Song」、前年リリースのサードアルバム「DIRGE No.9」を購入し聴きまくり、コピーしまくりました。



「DIRGE NO.9」はそれまでのWINOのような元気で明るいUKロック色は息を潜め暗く重い作品でした。



彼らのファースト「Useless Music」で聴けた当時の最先端の洋楽を吸収・消化した解放的なサウンドとは対照的に、アナログっぽい音像と内省的な世界観のアルバムでした。



それまでのWINOのダイナミックなギターロックを期待していた僕には少し物足りないと感じました。



ですがこのアルバムに収録されているSullen Days」はWINOの楽曲の中で僕が一番好きな曲です。



サビの A → C#7 → F#m → A7 というコード進行で聴けるお家芸の泣きのメロディーはいつ聴いてもグッときます。



特に最後のサビふた回し目のベースラインが、それまでのルートから少し外れた動きをすることでこの曲の切なさを一層際立たせています。



実は僕はWINOのリズム隊がかなり優れたセンスを持っていると思っています。



ベーシストの川添が作り出すベースラインはポップで楽曲の雰囲気にしっかりと彩りを与えています。



またドラムの黒沼のドラムはスネアよりもキックの数を少し多く入れるスタイルで、これが低音の効いた心地良さで楽曲を底支えしています。



ちょっと長くなりそうなので一旦この辺で。





WINOのサードアルバム。全体を通して暗く重いムードの楽曲に支配され、それまでの彼らの音楽活動の苦悩が表されているよう。だがそれに紛れて「NEW DAWN F」「太陽は夜も輝く」「Sullen Days」の3曲のシングルがアルバムに光を与えている。「太陽は夜も輝く」は彼ら最大のヒット曲。



④に続く

 

 

 

 

 

 

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