中途半端な本気ならいらない　世界観に浸らせてくれよ

電車の車両に貼ってある広告やテレビCMで見かけるタレントの女の子がいて、僕はなぜかその子を見るとイライラしていた。

なんでこんなにイライラするんだろうか？と考えたけど理由が分からなかった。

その理由が分かった。

その子の広告やテレビCMを見ると、なんかその子に「照れ」みたいなものがあってしらけてしまうのだ。

広告の世界観やCMの世界観に入りきれていないその子の演技にしらけてしまい、イライラしていたのだ。

どんな媒体であれ自分を表現するなら「照れ」は捨てて、その世界観に浸って欲しい。

そして見てるこちら側をその世界観に浸らせて欲しい。

そう思う。

会社の先輩にメタル音楽のCDを借りて聴いている。

最近借りたCDにLOVEBITESという日本のガールズ・メタル・バンドのCDがあり、これがクソカッコいい。

演奏がクソ上手いし、曲もオーソドックスなメタルかつ変態的ですごく良い。

ライブも最高でライブ・パフォーマンスを観て、メタルに馴染みの無い僕でもファンになってしまった！

ボーカルのasami の圧倒的な世界観のライブパフォーマンスに引き込まれてしまった。

中世の貴族みたいな白いドレスに身を包み轟音のバンドを率いて観客を熱狂させるその確かな歌唱力とパフォーマンスは、まるで扇動者のようであり語弊を承知で言うならまるで「独裁者」のようだ。

ツイン・ギターの2人はひたすら轟音のダウン・ピッキングでリフを繰り返し分厚い音の壁を築き、ベースは16分の細かいリズムを指弾きする。ドラムは女の子とは思えない程の手数とキックの数でマシーンのごとく人間業では無いリズムを刻む。

すべてはLOVEBITESの音楽の世界観を構築するため。

そこには中途半端な「照れ」は一切なく、世界観への集中と陶酔によるストイックなまでの本気の熱量がある。

彼女たちが一切の迷いなく自分たちの世界観に浸って振り切ってくれるからこそ、観てるこちらもその世界観にどっぷりと浸ることができる。

こちらもまったく「照れ」なく集中することができる。

まるでこちらがその世界観に浸ることを許してくれるよう。

まるでその世界観の「信者」になることを許してくれるよう。

（彼女たちに限らずメタルのバンドにはこのようなバンドが多い。それが素晴らしい！）

現在はベースの子の脱退に伴い活動休止中だけど、早く復活して欲しい。

話は戻るけど、そんな訳で最近の僕は音楽でもドラマでも映画でも漫画でもCMでも、とにかくそういう本気の熱量に触れると死ぬほど感動する。

ジャンルがなんであれ、どんな芸術作品であろうと、そんなの関係ない。

自分の世界観に集中し浸り切ったものには間違いなく本気の熱量があって、その熱量に触れた時は涙が出るほど感動する。（これマジで）

だから中途半端な「照れ」を持ってやってる人を見たり聞いたりするとなんとも言えずイライラする。

お前が照れてどうすんだよ。

こっちをお前の世界観に浸らせてくれよ。

照れてるお前に、人が感動すると思うか？

そんな風に思う。

そしてそれはひと昔前の自分に向けた言葉。

ミュージシャンを名乗りながらも、ミュージシャンと名乗ることに「照れ」ていた僕。

タレントのその子に僕は昔の自分を重ねているのかもしれないね。

中途半端な本気ならいらない。

どうせなら振り切ってとことんその世界観に浸らせてくれよ。

いつも人を夢中にさせるのは自分の世界への徹底的な集中だ。

LOVEBITESのライブがあまりに良すぎたので貼っておこう！

10月の終わりに横浜でライブをしました。

YOKOHAMA CITY MUSICのTwitterにNozomi Watanabe が！

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10/29（金）のYokohama City Music❗️カッコいいギターサウンドと甘い歌声で魅せてくれたNozomi Watanabeさん😄インストの曲もカッコよかったです♩#ストリート #fmyokohama #eggsmu #NozomiWatanabe #弾き語り #シンガーソングライター pic.twitter.com/UgyPTTSwij
— YOKOHAMA CITY MUSIC (@music_yokohama) 2021年10月29日