ギターを長年弾いてきたんだけど、やはりその都度その都度コピーしてきた曲・聴いていた曲は変化している。



そこで!



ギター人生を通しての「俺のギター名盤」を紹介していきたい。



僕はもともとギターを始めてから音楽を本格的に聴き始めたタイプなので、リスナー型というよりプレイヤー型の音楽の聴き方をしている。



音楽を聴く際、「曲が良い」というのはもちろんありきなんだけど、その次にくるのはやはり「ギターがカッコイイか」ということ。



そういった音楽の聴き方をしてきたからこそ、今の僕のギタースタイルが築かれたのではないか?と思ったりもする。



そういった僕の人生の中の「ギター名盤」を紹介していきたい。



さて、前置きが長くなったけど早速始めよう。








今日の「俺のギター名盤」



John Mayall & the Bluesbreakers

「Bluesbreakers with Eric Clapton」




イギリスのブルース・シンガーで英国ブルースの草分け的存在でもあるジョン・メイオール。彼が率いたバンド、ブルース・ブレイカーズとともに1966年に発表したアルバム。エリック・クラプトンを一躍ギター・ヒーローにのし上げた作品で、クラプトンのギター・プレイを堪能できるブルース・ロック・アルバムの歴史的金字塔。






ブルースの楽曲作品というのはともすれば「聴く人を選ぶ」ものになりがちだ。



ハッキリ言っちゃうと、ブルースの楽曲っていうのは現代のロックやポップスに慣れた僕らからすると「退屈」なものに聞こえたりする。



ブルースは基本的には3コードの繰り返し。



つまりは「単調」だ。



その単調なサウンドの中で、「いかに自分の気持ちをそれぞれのやり方で表現していくか」というのがブルースなんだけど、やはり初めて聴く人にとっては「退屈」な音楽だろう。



僕はブルースも聴くけどそこまで詳しい訳ではない。



ロバート・ジョンソンやハウリン・ウルフ、BBキングとかはもちろん知っているけど、だからと言ってものすごく好きという訳ではない。



僕の場合何というか、ギタリストとしての「教養」としてブルースを聴くというスタンスだ。



僕はやっぱりロックやポップスの方が断然好きだし、自分のギターもはじまりはそこだ。



その僕からして、このアルバムの何が凄いかって‥






普通に何度も聴きたくなる!



のだ。



他のブルース作品と違って一回でお腹いっぱいっていうのが無い。



つまり、ミスチルやofficial髭男dism やオアシスやミッシェル・ガン・エレファントを聴くのと同じような感覚で聴けるアルバムなのだ!



これはかなり凄いことで、ここがこのアルバムを名盤たらしめている理由なのかもしれない。



このアルバムにはポップさがあるのだ。



ジョン・メイオールをはじめ、エリック・クラプトンも他のメンバーも全員白人だ。



だからなのか、黒人のブルースとはひと味違った白人特有のポップでカラフルなブルースがこの作品には満載なのだ。



定番の「Hideaway」も、ブルースとポップスの組み合わせのような「Little Girl」も、ブラスが彩る「Steppin’ Out」もすべてがカラフルでポップ。



アルバムには黒人ブルースマンのカバーが幾つかあるけど、メイオールにかかれば途端にポップな楽曲にリメイクされてしまうかのようだ。



少なくとも僕にはそう聴こえる。



だからと言ってバンドが意図的にそれを目指していたか?と言われれば多分そうではなくて。



メイオールやクラプトンは逆にブルースを忠実に再現することを目的としていた気がする。



その再現の過程の中で彼らなりに「仕上がった」結果がこの作品であり、だからこそこのアルバムにはマジックが宿っているんじゃないかな。



黒人のブルースほどコッテリしていない、良い意味で薄口のブルース・ロックを楽しむことができる。



ほんじゃギターを見ていこう。



もはや説明は不要だね。



このアルバムでのギタリストはエリック・クラプトン。






世界的超有名ギタリストだね。



彼がメイオール達とこの作品を残したのが若干21歳の頃というから驚き以外の何もない。



21歳とは思えないギターのスキルとフィーリング!



ロンドンの街中の壁に「Clapton is God」の落書きがされた逸話も納得できる。



まさに神がかったギターを聴かせてくれる。



クラプトンと言えば今でこそ黒のストラトキャスターがトレード・マークだけど、この作品で彼はギブソンのレスポールを使用している。



実はクラプトンがストラトを使い始めたのは彼がソロとしてのキャリアをスタートさせてからで、それまで彼はレスポールやSG、ギブソンのセミアコなど様々なギターを使用している。



ジミー・ペイジで有名なレスポールとマーシャルアンプのコンボをいち早く発見していたのは、実はクラプトンだったりする。



このアルバムで聴けるクラプトンのギター・サウンドはまさに



レスポールはこういう音色で弾け!



というお手本のようなサウンド。



適度に歪んでいてそれでいてすこーしクランチ気味。



きっと過去このギター・サウンドに憧れたギタリストは数知れないだろうなって思わせるくらいギタリストを虜にする音色。



クラプトンの非凡なところはこういうセンスからも分かるね。



そしてギターのフレージング。



クラプトンはオーソドックスなブルースのスケールに則った演奏をしながらも、そこに自分の解釈で斬新なフレーズを落とし込んでいてそれが素晴らしい!



若干21歳の若者の、ギターに対する情熱とセンスがこれでもかってくらい注がれたプレイを聴かせてくれる。



荒削りだけど、後のクリームにつながるギターの土台は既に完成されている印象を受ける。



とにかく随所に見られるフレージングが素晴らしい!



これをアドリブでほぼミスなく弾きこなすわけだからまさに神だ。



まるでクラプトンの指には魔法がこめられているようで、その指先のタッチにかかればブルースのマンネリ・フレーズさえ素晴らしくカッコいいものに変身してしまうようだ。



やはり必聴なのは「Hodeaway」。



フレディ・キングの原曲も軽快でいいけど僕は断然クラプトンの方が好き。



ブルースと言わず、ロック・ギターの原型がここにあるなぁと僕は思う。



それは自由で刺激的で革新的。



このアルバムで聴けるクラプトンのギターはまさにパイオニアに相応しく、キラキラとした革新的なギターだ。



ギタリストなら絶対聴いておくべきアルバムだと僕は思うな。



John Mayall & the Bluesbreakers

「Bluesbreakers with Eric Clapton」

ギタリストなら聴くしかない!








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