俺を呼ぶ声が聞こえた
気がしたが、顔を上げなかった。

息ができなかった。
動く力もなかった。
それでもわかった。

ジョングクだった。

怒っているだろう。
多分俺の為に悲しんで
いるだろう。

そのまま崩れ去って
しまいたかった。

煙と熱気
苦痛と恐怖も全て
ここで終えたかった。

ジョングクがまた何か
叫んだが、やはり
聞こえなかった。

目の前の全てが