マーティナ・アローヨ

Martina Arroyo

1937~。ニューヨーク生まれ。1958年、メトロポリタン歌劇場のオーディションに合格。しばらく脇役として歌っていたが、1965年にニルソンの代役としてアイーダを歌い、一躍脚光を浴びた。

 

バンブリーよりスケールをひと回り小さくしたような感じ。太く力があるが、同時に耳に優しい柔らかな美声であるところは、バンブリー、ノーマンといった黒人のソプラノに共通している。こうした黒人ソプラノの声が気に入ると病みつきになり、他は聴けない感じである。

 

録音を多く残したと言われるが、現在、手に入れて聴くことのできるオペラCDは少ない。

 

 

(1)ヴェルディ『運命の力』 ガルデッリ指揮 ロイヤルフィル EMI1970

アローヨ(レオノーラ)、ベルゴンツィ(アルヴァーロ)、カップッチッリ(カルロ)、ライモンディ(グァルディアーノ)

 

(2)ヴェルディ『仮面舞踏会』 ムーティ指揮 ニューフィルハーモニア管弦楽団 EMI1975

アローヨ(アメリア)、コッソット(ウルリカ)、ドミンゴ(リッカルド)、カップッチッリ(レナート)

 

アローヨを聴くならまずこの二つだろう。共演者はメジャーレーベルのイタリアオペラの常連の顔ぶれであり、聴いて悪かろうはずがない。

 

(3)モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』 ベーム指揮 プラハ国立歌劇場 グラモフォン 1967
アローヨ(エルヴィーラ)、ディースカウ(ドン・ジョヴァンニ)、ニルソン(ドンナ・アンナ)、タルヴェラ(騎士長)、シュライアー(オッターヴィオ)、フラジェルロ(レポレロ)

 

なるほど。ここでベームはアローヨを起用しているのだなあ。アローヨのエルヴィーラはとてもいいと思います。

 

 

 

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