求めている物とは、いつだって遠くに在るのではないかと思う事が多々ある、というかそう思いたいのである、それがロマンだからである。
だが、そう遠くない場所にしかも偶然に出会えてしまう事もある。
この男が今回の主役、そう遠くない場所偶然マスター50歳である。

酔いに任せて友人T氏と入った店、店の謳い文句は、(バンド生演奏で気持ち良く歌って呑んで)
二階で開くエレベイターのドアー目の前が店の入り口、そこからニョキっとマスター50。
髪、目、鼻、口、髭すべての質感が満点だ。愛嬌、気さくさ、うさん臭さ、満点だ。
店内はというと、昭和・場末・キャバレー。置いてきぼりのステージやソファー、テーブル、照明私は既に興奮状態である。
客はというと、人っ子一人居ない、キャパは相当な物であるが客がいないのである。
もう、私のテンションボルトは「パスン、パスン」と四方八方へとカレーうどんの如く飛び散ってしまったのだ。
マスター
「んあ~、いいよいいよ今日は三人で呑もうよ。」
私・T
(恍惚の表情で店内+マスター50を見渡す)
つづく