asahi.com(朝日新聞社):震災がれきでバイオマス発電 農林省、被災地に建設計画 - 東日本大震災
大震災で発生した瓦礫の中には、木くずが多いので、これを燃やして発電すれば、がれきは減るし発電もできるし一石二鳥です。
でも、ちょっと待ってください。今、バイオマス発電所を増設して大震災で発生した木質廃棄物を燃やして終わったら、建設した木質バイオマス発電所はどうするのですか。
現在運転しているバイオマス発電所は建築廃材が主燃料ですが、ここ数年で数万kw規模の木質バイオマス発電所が乱立したため、燃料を集めるのが非常に困難になっています。私が建設を担当した木質バイオマス発電所が日本に作れる大型木質バイオマス発電所では最後だと考えています。
林野庁は間伐材を燃料にすると考えているようですが、間伐材も既に使っています。間伐材は水分が多く燃えにくいので発電所側としては使いたくない燃料です。
また、木くずは灰分が少なく福島第1原発からの放射性廃棄物を含んだ木くずを燃やした場合は、放射性物質濃度が非常に高い焼却灰が発生し、処分に困ることになるでしょう。
結局使えない箱物だけが残ってしまいます。
瓦礫処理にちょっと時間がかかりますが、既設の木質バイオマス発電所を使うか、石炭火力発電所の石炭に数パーセント混ぜて燃やすのが得策だと思います。