前回、俺がかつて『ひぐらしのなく頃に』という作品に出逢った事は前回語った。
その作品には様々なキャラが出てくる。
その中にひとり、知恵留美子先生という教師キャラがいる。  
実はこのキャラ、シエル先輩というキャラのオマージュである事はご存知だろうか?
カレー好きな性格や、顔まで似せている。

当時、『ひぐらしのなく頃に』の作者である竜騎士07先生がこよなく愛するその作品こそが『月姫』というPC同人ゲーム作品だ。
その作者こそが奈須きのこ。同人サークル TYPE-MOONの代表だ。

かくいう俺も『月姫』と『TYPE-MOON』その存在じたいはそれ以前から知っていた。
だが、ゲーム雑誌の記事などで見知っていただけでその内容までは知らなかった。
だが、竜騎士先生が好きだという話をきいて俺がそこに手を出すまでにそうは時間がかからなかった。

伝奇ビジュアルノベルというジャンル。
PCにソフトをセットし読み始めた感想はグロい。とにかくグロい。
言葉を羅列する独特な文体。スタートからとにかくしんどかった。グロ過ぎてキツい。
強烈な眠気。それでも無理に読み進める。
登場人物みんな自己中。
初見としては、見映えがいいという以外は登場人物を好きになる要素が薄い気がした。
登場人物の発想がおぞましい。皆平気で人殺しをする。反省らしい反省もしない。
まぁ、皆バケモノだからなんだけど。

ちょうど同期に『新月潭 月姫』という名前でTVアニメ化されてた。なぜ『新月潭』と付いたのかというと同じ頃、別作者の『月姫』というアニメがやってたからだ。
そちらは主人公の家に吸血鬼のプリンセスが住み着いたのを皮切りにモンスターたちが次々とやってくるという話で吸血鬼という共通点以外は全くの別物だ。

マルチエンディングなのでネット上のヒントを見ながらとにかく各ルートを読み進める。
奈須きのこが、厨2で設定の鬼というのはよくわかった。
繰り返しプレイするうちに引き込まれる部分もなくもなかった。
この狂った作者の作品に興味を持った。

インターネットで調べてみた。ちょうど新作が出たばかりのようだ。
タイトルは、『Fate/stay knight』。

実はそれこそが、俺にとっては今でも続く地獄の入り口だったのだが……。

……続く。