昨年暮れ頃に癌で入院していると、人づてに聞いていたのですが……。
その方とは父と息子ほど歳が離れていたのですが、下らないことなどでも親しくさせて頂きました。
見た目には想像出来ないほど歌がご上手で、カラオケでその美声(?)を披露されていたことを思い出します。
僕の知らない昔の歌ばかりでしたが……(^^;。
持病のためお酒を控えていたみたいですが、ウイスキーが大好きみたいで、2年程前に「久し振りに(サントリー・)オールドを買って飲んでみたが美味かった……」ともらしていたこともありました。
僕もウイスキーが大好きで、変なところで馬が合っていましたね。
若い頃は、女性に関して色々と「武勇伝」があったらしく、そのことを含めもっと色んな話を聞いてみたかったですね……○| ̄|_。
大人の哀愁、女性、ウイスキー……といえば、前回もご紹介した「Boz Scaggs」のイメージが僕にはあります(^^ゞ。勝手なイメージですが(^^;。
R&B、Blues は「黒人霊歌」が元になっています。
お通夜に参列させて頂きましたが、僕なりの「お別れ」の意味でも、ボズが歌った次のカヴァー曲を、亡くなったその方に捧げたいと思います。
ウイスキーを飲みながら……。
「俺に何も訊かないでくれ……ブルースのこと以外は」と歌われているこの曲の原曲は、「Bobby Bland」の古い Soul Blues の名曲です。
Boz Scaggs - "Ask Me 'Bout Nothin’ (But The Blues)"
さて、ボズ・スキャッグスの話題が続いたので、僕の好きな彼の曲を続けてご紹介します。
それは、1980年発表のアルバム『Middle Man』収録の「Isn't It Time」なんですが、その前に前回このアルバムのジャケット写真について、書き忘れたことを先に述べさせて頂きます……。
前回これを撮ったのは、フランス人の写真家「ギイ・ブルタン (Guy Bourdin)」だと書きました。
当時物議を醸し出した……とも。
写真を良く見て下さい。
女性モデルが実は未成年なのです。
何歳くらいに思えますか?
僕の見立てでは、13~15歳くらいのまだ少女に見えます。
皆さんはどうでしょうか?
ネットで調べてみると、当時「14歳」との記述がありました。
つまり、中年男性(ボズ)が少女に無理矢理エロティックな格好をさせている、という「幼児虐待」を連想させるものではないか、というのが問題になったそうです。
「幼児虐待」について世界的に関心が高まった現在では、恐らく発表不可能な表現でしょうね、これは。
制作者側の意図はそれとは違うと思うのですが、ではなぜ14歳の少女を起用したのでしょうか?
僕の推測ですが、暗い所に光るものを置いてその輝き・明るさを強調させるように、あえて正反対な環境を設定することで、その特徴を際立たせて強調させる「表現手段」だったのでは……。
僕の経験ですが、撮影会でこれまで色々なモデルさんを撮らせて頂きましたが、それぞれタイプ(キャラクター)こそ違うのですが、男に媚びるというか誘うような小悪魔的な魔性の部分を垣間見せる瞬間が、どのモデルさんにもありました。
上手く表現出来ませんが、女が女であるが所以のもの、「女の性(さが)」とでも言うものなのでしょうか……。
それはたとえ、14歳の少女の中にも存在するもので、それを強調したかったのかな?——と今感じています。
それに加え、このシチュエーションに相応しい、女性の色気に満ちた大人のモデルを起用した場合、当然ポル○写真のようで「わいせ○すぎる」とのリアクションが予想されます。
制作者側は、幼児体型に近い少女を使うことで、その要素をいくらか抑えたかった——のかもしれません。
大人のモデルでは「いかにも」っていう感じで、新鮮味もありませんしね(^^;。
以上はあくまでも僕の解釈にすぎませんが、いずれにせよ、発表から30年経った今でも鑑賞に堪えられるという点で、「良い写真(作品)」であるのは間違いないと思います(^_-)☆。
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話は戻って、「Isn't It Time」です(^^;。
「もうそろそろ、わかってもよい時じゃないかい?」という内容……らしいです(^▽^;)。
「David Foster」が大活躍しているアルバム『Middle Man』ですが、この曲の作曲はボズのみです。
よってボズ本来の志向に忠実な楽曲、とも思えます。
それでも、フォスターのアレンジの良さはここでも発揮されています。
このアルバムには他にも良い曲があるのですが——別の機会にご紹介したいと思います——、この曲に限っては、最初聴いた時はそれ程良いと思わなかったのですが、時間が経つごとに惹かれていった不思議な曲です。
それは、ゴスペル風な女性コーラスの部分に惹かれていったのがその原因のひとつでしょう。
何度も繰り返すような、エンドレスなグルーヴ感があるというか……。
ボズの音楽的志向の原点が「黒人音楽」だと、僕に再認識させた曲でもあります。
Isn't It Time - Boz Scaggs