NMB48
「僕はいない」(2016)

 

 

 

 

 

ぶりっ子、性悪、処世術の塊……

そう罵られつつもそのキャラを貫き、

ついには「わるきー」という愛称まで

授けられた渡辺美優紀こと

「みるきー」の卒業ソングがこちら。

 

あんなに愛くるしいお顔立ちなのに、

その笑顔から隠し切れない邪気が

だだ漏れているような気がして

私としては恐いもの見たさで

注目していたので、卒業してしまうと

思うとやっぱり寂しい。

 

こちらの記事によると、

もう芸能界には未練はないご様子。

みんなが憧れる芸能界で

めいっぱい活躍した後、

しがみつくことなくすっぱり辞めて、

次の世界へ挑戦していく……

なんてかっこいいのだろう。

さんざん悪口を言ったが、

これからのご活躍を陰ながら、

お祈りしております!

 


違うビーチで同じ海を

見ているかもしれない


歌詞はコチラ

まずこの楽曲のタイトルが

「僕はいない」
これはみるきーの卒業と

関連付けているのだろう。

(これが彼女にとっての

ラストシングルでした。)

インパクトのあるタイトルを考えるのは

もはや秋元さんのお家芸。

 

「aokado」さんによる、

夏を感じさせつつもどこか

切なさただようこの楽曲の

メロディーは個人的に大好きだが、

アレンジの仕上がりとしては

凡庸な気が。

バンドサウンド+弦楽器という

王道の仕上がり。

「Everydayカチューシャ」や

「ポニーテールとシュシュ」と

同じ系統。

 

それでも楽曲の出だしの

みるきーのソロとピアノ伴奏は、

彼女のか弱くも透き通った歌声

(あくまで「歌声は」ですが……)と

相まって切なさ・孤独感が

倍増している。

 

そして

この楽曲の歌詞の特徴は、

何といっても

「夏の情景描写」の豊富さ。
【貸しボートのテントの前】
【遊泳禁止の赤い旗】
【あの日買ったTシャツ】

という具体的な描写から
【叫ぶように波が打ち寄せる】
【青い海は今も変わらずに

はしゃぎ過ぎた愛の日々を

キラキラ映してる】
【君と僕の水平線

夕陽が黙り込む】
のような詩的な描写もあり、
歌詞の情景がありありと

目に浮かんでくる。

 

 

ひまわりお気に入りフレーズひまわり
【僕はいない 夏の砂浜 

君は誰と海を見るの?】
【違うビーチで同じ海を

見ているかもしれない】

「別れた後も、きっと私達は

繋がっているよ。」というメッセージは
ドリカムの「あの夏の花火」、

あゆの「Far away」にも出てくる。
どの曲も「別れちゃって悲しい」だけで

終わるのではなく、

「もう会えないけどどこかで
繋がっている」と思いを馳せる、

おくゆかしい歌詞。