格差が、日本社会の大きな問題になっています。一方、競争が前提のマーケットの世界では、格差があるのは当たり前です。
でも、今の株式市場の格差には心寒くなります。世界の中で日本経済が取り残されているのがはっきり見えるからです。
今年の世界経済の最大の問題は、米国のサブプライムローンです。そのせいで、世界の株式市場は、8月に暴落しました。先週からも大きく下げました。
サブプライムローンとは、優良(プライム)でないローン、つまり返済能力が低い人に貸す住宅ローンのことです。ここで大量の焦げ付きが発生しました。
そうなると、サブプライムローン専門に貸し付けていた米国の金融機関の経営が悪化し、つぶれるところが出ました。次に、大手の銀行や証券会社に被害が飛び火しました。
そして、損失は国境を越えました。英国やドイツ、フランスの金融機関が巨額の損失を被り、取り付けや破綻や顧客への資金の返還停止などの事態が起きました。
サブプライムローンそのものや、それを組み入れた証券化商品やファンドを買っていたからでした。欧米でのサブプライムローン問題からの損失の合計は20兆円に達すると言われます・・・