『ゴーマニズム宣言』で有名な漫画家の小林よしのりさん(通称よしりん)が、改憲反対の立場に移ったことを表明して、巷で話題になっています。
言うまでもなく、小林よしのりさんは日本の歴史教科書を「自虐史観」と批判し、憲法は「GHQ」の押し付けであると改憲を主張しつづけてきた人です。
その彼が「改憲反対派」に転向しました。
理由は、「今の状況で憲法改正を行った場合、日本がアメリカの言いなりになってしまう(アメリカの戦争に巻き込まれてしまう)」から。
ごもっともな意見だと思います。以上の懸念に対して安倍首相がちゃんと説明できない限り、憲法改正は不可能でしょう。
ということで、憲法改正に関する勢力図がまた少し変わってきました。
かなり大雑把ですが、簡単にまとめてみます。
保守本流(自民党ハト派 宏池会系:加藤紘一、古賀誠など) → 現時点での改正反対
反米保守(小林よしのりなど) → 現時点での改正反対
サヨク(社民党・共産党など) → 改正絶対反対
親米保守 → 改正賛成
こうみると、憲法改正はかなり難しくなってきたように感じます。
今回のよしりんの行動は、意外と影響が大きいかもしれません。
僕自身も、憲法自体を改正することに反対ではありませんが、今のままでは説明不足すぎて、僕も賛成できません。
「歴史・伝統を重んじる国家」を理由に挙げている時点でアウトです。
そんなものわざわざ憲法に書かなくても歴史・伝統を重んじることはできます。
安倍首相は「いま改憲しなければならない理由」をもっと明確に語ってほしいものです。