◇11:00
雪山をまともに登るのは初の体験ですっ
前日夕飯の時に会った女将さんも、春は桜が綺麗だけどこの季節は登れたものじゃないよって仰られておりましたが…
申し訳ありません…
僕は登ります
序盤は積雪も50センチぐらい足跡もあり、それを辿るだけで道しるべとなり崖からの転落も防げそうでした
山頂への途中いくつかの観光場所もありましたが、看板だけが頭を出し、肝心の観光名所は全て雪に埋れ僕の目に映ったのは登山前と変わらぬ白銀の世界のみ
中盤に差し掛かると積雪は80センチぐらい分かれ道があり、片方は足跡が一つもう片方は獣の足跡すらなく橇(かんじき)でも無いと通行不可能な感じ
登山初心者の僕は誰とも分からぬ足跡を追い掛ける事にしました
息も上がり、足を進める場所によっては腰まで埋まってしまい僕の体温で溶けた雪でビショビショになってしまいました
この時の体感の温度は氷点下5℃
ビショビショになったジーパンがとても冷たくて、すごく寒くて…ふもとまで戻って温かいコーンポタージュでも飲もうかななんて自分の中の悪魔と戦いながらも四つん這いになりながらも坂を這い上がりました
二の丸跡…三の丸跡…
見えるのは相変わらずの雪
そこでスキーのストックを持った一人の老人とすれ違い、挨拶を交わしました
山頂までにすれちがったのはこの方一人『こんにちは』って言うと『こんにちは』って鸚鵡返し(おうむがえし)に挨拶してくれましたっやまびこと違うのはそこに笑顔がある事です
そして山登りの醍醐味は『同じ物に夢中になっている者同士、初対面でも会話が生まれる』って事かなっ
そして足跡から推測するとこの山に居るのは僕一人不安な気持ちもあるけど、『ここまで来たんだから』とゆっくりと山頂を目指しました
そして…
やりましたっ
登頂ですっ
後ろに見えるのが上杉謙信さんの春日山城跡
そしてその横には、桜の木が一本植えられておりました。ピンクの桜の木も良いけど白い桜の木も悪くないです
そしてアウトレットで1500円で買ったブーツが僕を支えてくれましたっ
もう…
踏まれてもイイ…
はいっ…
相変わらずオバかな一人遊びをやりつつ
直江兼続さんの御屋敷跡を見ながら下山しましたとさっ
ってな感じで上越の旅はこれにて終了ですっ
また良い思い出が一つ増えましたっ