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胸騒ぎ



日曜日だったかな
祝日だったかな


平日じゃなかったのゎ確かだ。


だから 昼休憩以外でもメールを送って来てくれる。


一行メール。



着メロゎ お気に入りのMr.Children



何度聞いても
胸がキュンとなるのゎ
彼のメールの
合図だからかな。



何も、話題のないメールのやり取り


少し、ふざけて
からかったりした。


明くる日
夕方まで 音信不通。



夕方やっとレスが来た。



『スキーに行ってたよ』


『えっ!?てっきり仕事してるのかと思ってた』



彼ゎ何時だって
何も言ってくれない。

休みの日でも
前もって
休みだよって言ってくれない。

スキーに行く事も
全然知らなかった。

逐一、聞こうとすると
機嫌が悪くなる。



『午前中まで仕事して
その足でスキーに行ってきたよ』



スキーに行く前に
メールとか
出来なかったのかな
また、追求したくなる。


けど、我慢した。




また、空白の時間。


この時間
誰かとメールしてるのかな


レスが来るまで
20分以上かかる。

酷い時ゎ
一時間を越す事もある。



書類作成しながら
メールしてるから


って 言ってた事あったから
私ゎ その言葉を疑いたくなかった。



どれだけ待っただろう。


やっと 鳴った
Mr.Childrenの曲。




『暫く、旅にでます』



どういう意味?



旅行に行くの?


だったら ついでに
迎えに来てくれるのかも


なんて 自分の都合のいいように考えちゃう。



だけど 違った。




『暫く 連絡しません
何処に行くかも言わない』



『どうしたの?』


『気まぐれやから』


彼の口癖
『気まぐれやから』


何かを問いただそうとすると
必ず そう言った。



言葉でゎ言いようのない
胸騒ぎが
私のなかでざわめき出した。


メールを送る
レスがくる


時間が経つにつれ


彼がどんどん
冷たくなっていく。

『暫く 連絡しないから
元気でね』って



私、何か気に入らない事でもしたのかな

何度も記憶を辿っても
心あたりがない。



暫くして
彼から電話がかかってきた。


今までにない
冷たさが
伝わって来なくていいのに
分かってしまう。


私達、大丈夫だよね?


砂丘


慌ただしく正月も
終わった頃

いよいよ本格的に
引っ越しの準備にとりかかる。



結局、正月なんて
私にゎ関係なく
普通の日のように通り過ぎていった。


私にとって正月より引っ越し作業の方が
一大イベントだ。



とりあえず
不用品を処分する。



二年間の一人暮らしゎ
意外に細々としたガラクタが多い。



向こうに持って行くものゎ自分の身の回りの物だけ


『身体ひとつでおいで』


彼の、甘くハスキーな声が私の中で温かかった。



彼と手を繋ぎ
砂丘を歩き、青く光る海を眺める。


何度、想像しただろう。


何度、日記に書いただろう。



私ゎ、彼と出会ってから
ずっと彼に会いたくて
会いたくて、会いたくて…
涙流す夜もあった。



最近、一行メールも
三文字、四文字。



メールからメールの空白の時間が長く感じてる。



どこで 何してるの?


聞きたくても聞けない。


また、喧嘩になるの
いやだから。




『週明けに、離婚届け提出してくるね』


やっと 子供達に認めて貰ったから
ようやく 提出できる。


彼の返事ゎ


『まだ、出してなかったの。てっきり
とっくに 出しているものだと思ったよ』


『ごめんね。子供達の事もあったから
中々話が進まなかったんだ。でも もう大丈夫。何時でもタカの所に行けるからね』



また、空白の時間に
不安を感じた。



『そうだね』


四文字のレス。




最近、愛してるって
言ってくれなくなったなぁ。


それだけ 私達ゎ
心で繋がっているんだね。



そう自分に言い聞かせ
また携帯にぎりしめて
夢を見た。



誰も歩いていない
朝一番の砂丘


砂の風紋の波の上を
あなたと手を繋いで歩く。


砂の上にゎあなたと私の足跡だけ。




早く 会いたい。


正月


正月は 嫌いだ。


みんな
めでたそうにしてるけど
何がそんなにめでたいのか。


甘ったるいお節料理に
金粉入りの酒。

味気ないお雑煮。




私ゎ 今年初めて
一人の正月を過ごした。


実家にも 帰らなかった。



彼と『同じ時間』を過ごしたかった。


大晦日の夜
一緒にカウントダウンしようねって
言ったけど


彼ゎまた
仕事が入ったのかな。



繋がらない携帯。



結局 サイト仲間と
サイト内でのカウントダウン。


私は彼に、今年始めての新年の挨拶を

慣れないデコメで
送った。



『今年もタカにとって素敵な年になりますよぉにドキドキ



待っても、待っても
また
一方通行のメール。


もしかして
喪中だから?

そんな事も考えた。



つまらない正月。
一人で過ごす時間。


サイト仲間ゎみんな
口を揃えて言う。

『ゆーみんのカウントダウンも始まったね。来年の正月ゎ
一人ぢゃないよ』



そう、来年は…
一人じゃないんだ。

クリスマスも、誕生日も、正月も
一生、彼と過ごせるんだ。



そう言い聞かせて
今日も、携帯片手に
一人、眠りにつく。



彼からの新年の挨拶ゎ
元旦の朝9時頃にあった。



『やっぱり 仕事になっちゃった。まぁ、毎年 こんな感じだよ。ゆーみんにも
良い一年でありますように』



『そっかぁ、一緒にカウントダウン出来なかったね。
寝てないでしょ?
少し寝たほうがいいよ』



わがままを言いそうな
自分の気持ちを
抑えて

彼の体を労った。



『おやすみ』




退屈な正月。



やっぱり 正月は
大嫌い。



何故か
淋しい気持ちが込み上げてくる。


何で 私
一人なんだろう。



早く 迎えにきてよ!



カレンダーの×印を
見つめながら
ため息をついた。



一日が長い。
一週間が長い。
一ヶ月が長い。



もう一つ
ため息をついた。




つづく


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