今日、神戸から帰ってくる途中、とても心が晴れるような光景に出くわしました。


時間は午後8時過ぎごろでしたでしょうか。


いつも愛用の阪急電車の普通に揺られながらの途中、上新庄駅から とある脚の不自由そうな老婦人が乗ってきて、僕の向かいの7~8人掛けのシートの左から2番目の席に何とかたどり着き座ることができましたが、脚が不自由なためかしっかり座ることができず、若干左側にスペースができ逆に右横のスペースが1.8人分程度の中途半端なスペースができてしまいました。


そこへ、同じ駅から乗ってきた関大北陽高校のサッカー部の学生6人ほどがそのシートの右端の出口辺りに立って陣取りました。

今ドキの”シュッとした(関西弁の”イケてる”という意味)”若者たちです。


そのうちの一人が、その老婦人の右横の”チュートハンパなスペース”に気づき一瞬座ろうとするんですが、その老婦人の様子を見てすぐに引こうとしたところ、その老婦人がすっと左にずれたため2人分のスペースができました。


一瞬座ろうとした学生は、その様子を見てありがたく座ろうとするのですが、


「あ、やっぱ座りにくいわ」


と仲間たちに言うのです。


「周りに立っている人が数人いるから」という空気を読んでのことですが、別に優先席でもないし気兼ねなく座れるのです。

でも、周りに気を遣ったのでしょう。


しばらくして誰も座らないのを見て、「せっかく空けてくれたんだし」という気持ちもあったのか、ようやく2人座りましたが、その時その2人は席を空けた老婦人に


「ありがとうございます。」


と、一言、しっかり言って座りました。


まあ、まあ、フツーちゅわーフツーなんですが・・・・・何と清々しい!!



で、更に、その次の駅で、その老婦人の向かいに座っていた僕の横が空いたのを見て、僕の横へと席を移ったのでした。

その学生たちがもう一人横並びで座れるように、との配慮からです。


席を空けてくれた老婦人に、またその学生たちは


「あ、どうもありがとうございます。」


と、自然に、でもまたはっきり言っていました。



まあこれも、フツーと言えばフツーですが、今の世の中の雰囲気からすると、何か爽やかな光景でしたねー。

今は、ちゃんとした大人でさえ、きっちりそいういうのが言えない人が多々いるぐらいですから。(実際、僕は何度かそういうのに出くわしています)


で、”今ドキのシュッとした学生たち”というのが、ちょっとしたミスマッチがあって良かったのかもしれません。


とにかく礼儀正しい学生たちでした。


まったく知りませんが、ひょっとしてこの関大北陽のサッカー部の監督がかなり良い人間教育をしておられるのかもしれません。

その6人の中に、一部の彼らがした一連の行動に不自然さを感じている素振りがまったく無かったし、彼らの中ではその礼儀正しさが極フツーになっているんだろーなーという感じが見えたからです。


そして、その老婦人も、悪くされている脚で、そうやって学生たちに気を遣ってあげて。

何ちゅーええ人やーーー、ちゅー世界でした。


神戸から疲れた身体で帰ってきたのですが、その光景でとてもスッキリした気分になりました。