こんにちは。謙信です。
前回の会計の記事では、実務においては、取引ごとに財務諸表(financial statements)を更新するのではなく、T勘定(t-accounts)を用いて会計処理を行い、それらを期末に集計して、財務諸表に反映させるということをお伝えさせて頂きました。
今回は、具体的なT勘定の使い方を【連載B/S】の例題を用いながら解説していきますね。
【連載B/S】で用いた現金(cash)に関する取引をピックアップしてみます。
(1)1月4日に、謙信から$20,000の出資を受けて、Kenshin社が設立されました。
(2)1月5日に、Kenshin社名義で銀行から$3,000を借り入れた際に、約束手形(promissory note)を銀行に渡した。
(3)1月6日に現金$6,000を支払って、棚卸資産(商品)を仕入れた。
まず、上記勘定の形ですが、T字型をしているので、T勘定と呼ばれます。T字型をしているのは、左右を分けるためです。取引ごとに、左右いずれかに金額を記入していきます。まず、1月4日の取引ですが、左右どちらに記入すれば良いでしょうか?
この勘定は、現金(cash)勘定ですね。現金(cash)はB/Sの資産項目なので、B/Sの左側に記載されています。現金(cash)が増える取引のときは、B/Sと合わせて、T勘定の左側に記入すれば良いのです。
という訳で、1月4日の取引はT勘定の左側に記入します。1月5日の取引も同様ですね。1月6日の取引は、現金(cash)が減る取引なので、T勘定の右側に記入します。
簡単ですね!
次回は、期末にこの勘定をどう扱うかを説明します。