2022年7月8日(金曜日)
「Good morning!」
まだ眠っているケイをそっと起こした。
今日はパグサンハン滝を見に行く予定にしている。
ケイには帰ってもらい、神成さんとナツと一緒にBさんの車に乗り込んだ。
船の乗り場に着くと、「アベ!アベ!」とBさんが話しかけてくる。
「アベって何?」
「シンゾウ!」
「お~、アベシンゾウなら日本の元首相だよ」
「鉄砲で撃たれた」
Bさんから事件を教えてもらいネットで詳しい情報を得た。
船頭はお構いなしに救命胴衣とヘルメットを早く着けろと言ってくる。
そうだ、我々は旅の途中なのだ。
銃撃されたことはショックだが、旅を楽しむしかないのだ。
船頭に促され船に乗り込んだ。
小さな手漕ぎボートを船頭が手や足で引き上げながら上流へと進んで行く。
秘境のような川を上流まで行くと目の前に滝が出現。
筏に乗り換え滝の裏側まで行けるようだ。
滝からの帰り道、ナツが友達を紹介すると言って友達とビデオ通話している。
「次郎、この子どう?かわいいだろ~」
「今日もLaCafeへエミを探しに行くからいいよ」
「じゃあ、この子は?」
友達がビデオ通話しながら服を捲り上げおっぱいを見せつけてくる。
「ナツ、今日もLaCafeに行くと言ってるだろ~。もういいよ」
ナツの紹介を断ったもののエミが見つかる確証もない。
ん~~どうしたものか?
「ナツ、さっきのおっぱいの子を紹介してくれ」
「あははは!オッケー!」
そもそも今回フィリピンに来た目的はエミを探すためだった。
昨日はエミの友達を見つけておきながらケイと一緒だったため話すらできなかった。
今日はビデオ通話越しに見せつけられたおっぱいに負けてしまった。
なんと意志の弱いことか。
それとも、おっぱいの魅力がそれほどまでに強いってことなのか。
結局、ナツの友達リーを連れて夕食に行き、そのまま夜を伴に過ごした。