今日、国の出先機関を訪問してきました。


日本国内にバイオ燃料を普及させるには、様々な難関があると痛感しました。


数年前、建設廃材や余剰バイオマスでバイオマス発電を開始した事業者が複数あります。


この事業は現在むつかしい局面にあるように感じました。


当時、余剰バイオマスは国内にふんだんにありました。


排出者がボイラー、発電設備を作るには厳しい排ガス規制をクリアーしなければならず、これらの発電事業者に安価で提供していたようですが、近年の原油高の影響で排気ガス処理設備を新設してでもエネルギーの確保が必要となった排出者が多く、結果として発電事業者へのバイオマスの提供が絞られてきたようです。


また、バイオマスの処理設備についても多くの問題点を抱えているようです。


1日100トンのバイオマスを受け入れる施設の場合、メンテナンスや故障で2、3日の運転休止があると、200トンや300トンのバイオマスが山積みとなり、年間を通じると膨大な保管場所が必要となります。


これも運用を始めて解った問題であり、対策として処理量の3倍から4倍の余裕を見た設計にしなければならないようです。

また、作ったバイオマス燃料の売り先にも多くの問題が生じます。一定の品質でなければ使用する対象器機が安定した運転が出来なくなりますし、バイオディーゼルなどでは、公道を走行をする自動車などの場合など、地方税が課税されバイオマス燃料は高いとのレッテルが貼られます。


これらの点をクリアしなければ日本のバイオマス燃料の普及は大変困難な局面にあると言えると実感いたしました。


アジアだと簡単なんですけどね。