バンコクで日本人カメラマン死亡 | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 以下、転載記事です。

タイ騒乱で死者20人に、外務省がロイター記者死亡で調査要請

[バンコク 11日 ロイター] タイの首都バンコクで10日に起きたタクシン元首相の支持派団体「反独裁民主統一戦線(UDD)」と治安部隊との衝突は、11日までに死者が20人に上り、負傷者も800人を超えた。

 日本の外務省は、ロイターの東京オフィスに所属するカメラマン、村本博之さん(43)が取材中に銃で撃たれて死亡した事件について、タイ政府に調査を行うよう求めた。

 一方、デモ隊は引き続き、タイ政府に即時解散・総選挙を求める構えを崩しておらず、アピシット首相の国外退去も要求している。

 政府側は、事態収束に向けて首相補佐官をデモ隊との交渉担当に任命したが、デモ隊が交渉に応じる様子はみられていない。


 デモ隊とは、集団・群集心理のために暴力性を内包するものです。死亡した村本さんは8日に東京からバンコクへ派遣されたようです。果たして、ロイター・ジャパンはカメラマンの生命のリスクを考慮していたのでしょうか。ロイター・ジャパンはタイ政情の分析を毎日行っていたのでしょうか。タイを代表する株価指数であるSET指数は4月8日に3.53%下落していますが、その理由を考えたことはあるのでしょうか。

「一発狙い」の個人で活動するカメラマンならリスクを自らとっているので「ここが限界」というところの判断が付きやすいのでしょうが、ロイター・ジャパンのカメラマンは果たしてこうした取材に慣れていたのでしょうか。死者は20人以上に上っているようです(ただの推測ですが、死者に村本さん以外の一般市民はいないと思います。つまり、政府軍とタクシン軍の市街戦です)。政府側は国際世論を考えて死者・怪我人は決してだしたくなかったはず。しかし、集団・群集というものはいったん騒動になるとコントロールが効かなくなるものなのです。

4/8  SET指数が3.53%下落
4/9  アピシット首相が「デモを終わらすためにあらゆる手段をとる」と宣言
4/10  3時過ぎに政府側が放水、催涙弾で強制排除。UDD側も応戦。死傷者多数。