アマタ・コーポレーション(AMATA)は工業団地業界「トップ企業」です。バンコクの東57キロ・別名『東洋のデトロイト』とも呼ばれる「アマタナコーン工業団地」ほか、「アマタシティ(バンコク東方114キロ)」や「アマタ・ベトナム工業団地(ホーチミン市近郊)」などの工業団地を開発・運営。工業団地入居企業の61%をトヨタ自動車など日系企業が占めており、日本と関わりの深い企業と云えます。
「アマタナコーン工業団地」、工業用水・電力ほか完備。そのほかのトラブル時もすべてアマタ・コーポレーションがアフターサービスする。
「アマタナコーン工業団地」の工場。工場内部は許可無しの撮影不可。各企業の機密保持のためだ。
インタビューさせて戴いたのはチーフ・オペレーティング・オフィサー(COO,最高執行責任者)のビブーン氏。ビブーン氏はタイ上流層御用達のアサンプション大学を卒業。タマサート大学で政治学修士号を取得しています。1999年からアマタ・コーポレーション取締役兼COOに就任したほか、アジア水泳協会会長や地元チョンブリ県の体育協会委員など影響力の大きい人物です。
アマタ・コーポレーションCOOのビブーン氏
ビブーン氏は日本贔屓の大変気さくな人柄。大学生の時に4学年下の同じ大学の彼女と10年間付き合った末に結婚。2女有り。奥様と娘さんの写真をみせていただきましたが、お二人とも大変色白で可愛い奥様と娘さんでした。
私との面談の後は(タイの)大臣がアマタナコーン工業団地を訪問するのだとかで時間的には正味40分余りの短時間でしたが「タイからみた日本」などを中心に話していただきました。詳細は「マネージャパン」に写真とともに掲載される予定です。
私のアマタ・コーポレーションの印象は大変にIR(投資家向け広報, investor relations)が優れていること。面談はもちろん、私どもアジアンバリューの要望に応じて雑誌用写真やプロフィール等も遅滞なく送付していただけます。こういうところにも、アマタ・コーポレーションの「サービスマインド」(特に「アフターサービス」)の意識(マインド)が全社に浸透しているのが感じられます。
例えば、同業他社比較で申し訳ないのですが、ある工業団地企業ではIR担当者にアポ面談をお願いしているにも関わらず、日本人営業担当者が面談。挙句の果てには「原稿は発表の前に検閲させろ」という始末のところもありました。アナリスト作成のレポートを「事前に見せろ」なんていう企業は日本では聞いたこともありません。たぶん、業務上でも「立場の弱い者には傲慢になり、立場の強い者にはその反対」なのでしょうね。これはタイの日本人社会全体に云えることですが、バーツ安・円高のため、自分らが偉くなったと錯覚する人も中にはいるということです。こういうのは、非常に「下品」。我々(タイ在住者)は注意しなければなりません。少なくとも私は「a man of modest」になるように自分を戒めています。おっと横道に逸れてしまいました。(続く)