オバマ氏が第44代アメリカ大統領に当選しました。大きく2つの意義があるといわれています。まず「米国史上初の黒人大統領」が誕生したこと、そして「民主党が大勝利」したことです。
「法の下の平等」が保障されていても、いまだに米国の人種差別問題には根強いものがあります。私の個人的な体験ですが、90年代にUCバークレーの夏期セミナー(リーランド氏、ルービンシュタイン氏らがデリバティブ証券を教えるコースがあった)に参加する機会がありました。その時、宿舎になったのがサンフランシスコ近郊バークレーの丘の上にある真っ白なお城のような某クレアモントホテル(あえて名前を出します・・時効です・・笑)。そのクレアモントホテルのレセプションでホテルマンから「JAP!(ジャップ)」と言われたことがあります。バークレーのような「リベラルな街」の「一流ホテル」と言われるレセプションの「ホテルマン」の言葉だったので今でも印象に残っています(レセプションで何を揉めていたのかは既に忘れてしまいましたが)。
米国だけではなく、欧州(特にスイス、イタリアは酷い)でも同じような経験があります。米国は世界的にはむしろ人種差別に関しては良いほうではないでしょうか。
私は1人旅なので問題はないのですが、もし自分の家族が自分の目の前でそういう目にあったなら、きっと違った展開になっていたことでしょう(一見して家族連れ観光客ならこういう無作法はまずないでしょうが)。これは人類の多数派「白人」には経験できない貴重(?)な経験なので、ぜひ若い方には欧米やアルゼンチン(私はアルゼンチンには行った事はないが白人系アルゼンチン人とは話したことがある)へ旅行して、現実を経験してみるのはどうでしょうか。「リスク」を取るのが最も早く「学べる」方法ですから。
いずれにしろ、「黒人大統領誕生」誕生で「アンクルサム(米国)」のイメージは変化します。米国の人気テレビドラマ「24時間」にデヴィッド・パーマーという米国初の黒人大統領が出てくるのですが、「現実」が「テレビドラマ」にやっと追いつきました。このドラマの黒人大統領は細菌兵器テロを受けるのですが、現実世界のオバマ氏にはそういうことがないよう祈りたいです。懸念材料ですね。
一方「民主党の勝利」については、米国が今以上の大きな政府を持つことになるのではないかとの懸念が残ります。
参考までに前出、リーランド氏、ルービンシュタイン氏の紹介ページも。
(リーランド氏)
http://www.haas.berkeley.edu/faculty/leland.html
(ルービンシュタイン氏)
http://www.haas.berkeley.edu/faculty/rubinstein.html
実際のルービンシュタイン氏はこの写真(若い頃の写真です)よりずっと年を取っているはず。一方、リーランド氏は老けました(驚!)。
さらに、モーニングスター社のHPでジム・ロジャース氏の独占インタビュー掲載中ですのでお知らせしておきます。
モーニングスター[特集]冒険投資家・ジム・ロジャース氏の独占インタビュー
http://www.morningstar.co.jp/event/0810/ms2/index.html
今回の独占インタビューには弊社アジアンバリュー(株)も協力をさせていただきました。このインタビューは11月21日まで掲載予定です。