次第に涼しさが増し、いつの間にか秋がやってきた。秋は収穫の季節であり、ひと夏の太陽と大地のエネルギーを吸収した野菜や果物が成熟し、その新鮮さと栄養の豊富さに、私たちは大いに食欲をそそられる。そのため、日本では「食欲の秋」という言葉まであるぐらいだ。この季節に食べ物のお祭りを開催すれば、食欲もいっそう高まることだろう。最も見どころのあるものの一つに、「東京ラーメンショー」がある。 日本のラーメンは百年ほどの歴史しかないが、日本各地に急速に広まり、現在では日本を代表する料理の一つとなっている。しかも改良と発展を重ねて、それぞれの土地に、他の場所とは異なる特色のある味が形成された。今回の「東京ラーメンショー」の目的は、東京にいながら各地のラーメンの逸品を味わってもらうことにあり、ラーメン好きの東京人にとっては見逃せない素晴らしい機会となっている。 「東京ラーメンショー」は、10月26日から東京世田谷区の駒沢オリンピック公園で行われ、参加店舗は40軒と、去年の28軒から大幅に増加し、4割ほどが初めての参加となる。10月26日から11月4日までの10日間の会期のうち、前半の5日と後半の5日にそれぞれ20軒の店がアツアツのラーメンを提供する。このイベントは2009年から始まり、今年で4回目になる。去年はわずか5日の間に28万人の来場者があり、15万8000杯のラーメンが販売され、たいへんな人気であった。一杯の値段は一律800円で、今年の目標は20万杯である。売上額の5%は、東日本大震災の支援団体に寄付される。毎日の営業時間は夜9時まで延長され、立ち食いできるスペースも増設され、いつも夜遅くまで仕事をして帰りが遅く、さっと食べて帰りたいサラリーマンたちにはたいへん便利である。おいしいラーメンを食べている間、特設ステージでは新人歌手のパフォーマンスも行われる。 本イベントの実行委員長、大崎裕史さんは、「日本一ラーメンを食べた男」である。彼は日本各地で、2万5百杯もラーメンを食べたという!大崎さんは、昨年に比べて味噌、塩、しょうゆ、豚骨、タンタン麺など、味の種類が増えたので、無料のガイドブックを見て自分の好みでどれを食べるか決めてから並んだ方がいいと勧めている。週末の昼間でも、仕事の日の夜でも、ラーメンをゆでる水蒸気でいっぱいの会場で、アツアツで香りのよいラーメンを食べれば、ぺこぺこだったお腹も満足し、ついでに未来のスターたちのパフォーマンスを見れば、身体も心も大満足で、秋風ももっと爽やかに感じられることだろう。 |
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