下山

寒桜の咲くころ

短い手紙の届く

憐みの言葉ひとつあり

便所に忍んでむせび泣いた

鼻をかんでいると

鶯の谷渡りが聞こえて

残す1年の歳月を想う

なにも いってしまわなくてもよかったのに