前田慶次の旗指物には、『大ふへん者』と書かれていた。
これを見た人は誰もが、
「『大武辺者』とは大きく出たもんだ。
慶次の奴め、調子に乗ってるんじゃないの?」
と思っていた。
すると慶次は、
「なに君たち、ひょっとして『大武辺者』と読んだの?
違う違う、これは俺があんまり落ちぶれて貧しいから、
不便で不便でしょうがない、『大不便者』という意味だよ、
ハッハッハ。」
と言っては皆をからかい、ご満悦だったという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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