「霞立つ 長き春日を 子どもらと手鞠つきつつ 今日も暮らしつ」。江戸時代末期の禅僧良寛さんの句。世俗に染まらず、泰然として粗衣粗食に甘んじ、ひたすらに弱きものに優しいまなざしを注いだ越後の人。金権政治家として未だに語り継がれる同じ越後の田中角栄元総理と好対照の人だ。
良寛さんのように超然と生きられたらどんなにかいいか、とは思うがそこが世俗にまみれた凡人の悲しさ、新発売のデジカメが欲しい、300Y飛ぶドライバーが欲しい、旨い魚で一杯飲りたい、と欲が泉の如く湧き出してくる。
さりながら、古希を超えた今、欲望のままに生きていたのでは如何にも情けない。とりあえず、五つの欲望をひとつ減らして、来年またひとつ減らして、5,6年後に良寛さんになろう。その頃にならば体も言うことをきかなくなるから「命もいらず 名もいらず 官位も金も 」(西郷隆盛)の境地に達するのではないか。但し、「沿いいう人は始末に困るものなり」とも隆盛はいっているが・・。
地震・津波・原発の惨禍未だ終わりは見えず、沖縄の民意は完全無視の世の中、せめて子供たちが少しでも安心して健やかに育つことを願ってなにかやろうかな。