公務員の主任試験は択一問題(地方自治法、地方公務員法、財務会計、区の知識)と論文である。



そして論文ウェイトがかなり大きいため、対策はしっかりとやった。


昇進試験の勉強なんてなんの意味もないと思ったが、実は論文の書き方は今後も意外と使えそうな気がする。



というのも、どの小論文も大なり小なり似たような形式を取っているからだ。



また、プレゼンや研修資料などを作る際にも使えそうなため、論文の書き方は価値のあることのように思える。




まず、文章の構成だが、

起承転結
or
序論、本論、結論

のどちらかが一般的である。



私の区では後者を勧められたため、私もその構成で書いた。



イメージ的には序論が「起」+「承」なのかなぁ



どっちみち、構成を意識して書くのは必須であり、そうすることで見やすい文章になる。




また、文字の割合は概ね次のとおり

序論20%〜40%
本論50%〜60%
結論10%〜20%


「20.60.20」「40.50.10」など本論が多く、結論は少なくなるようにしたい。



本論が自分の一番言いたいことだからである。




そして、各論の中身は次のように構成する。 
(緑字は具体的な文章の例)



     【序論】

・導入
 〜背景、社会情勢、大規模な話、

社会情勢の急激な変化や多様化する価値観に伴い、行政の果たすべき役割も複雑化

問題提起
 〜具体的な話、身近な問題

当区でも貧困や孤独、ヤングケアラーの支援や重度障害者の就労支援が必要

課題
 〜なにをするべきか、テーマの再確認

組織を活性化させることが喫緊の課題

     【本論】

取り組み
 〜抽象的、アイディア、やること、方策

若手職員の育成

具体的にすること
 〜具体的、例示、根拠材料

そこで私は〜する

効果
 〜小結、それをすることでどうなるか

そうすることで、若手職員が前例踏襲に傾倒しすぎず、能動的に区政の課題を発見

※この3つで1案とし、これを3案書いた。


     【結論】

問題の再確認
 〜序論のまとめ

行政の果たす役割が複雑化している

取り組みの再確認
 〜本論のまとめ

活力ある組織が強く求められている。


決意、締めくくり
 〜◯◯します

主任として日々能力の向上に努め、組織の活性化に取り組む

  

このように形式に沿って書く。
  


主任試験の場合は公務員らしく如何に形式どおり書けるかが見られているが、現実の文章はもちろん縛られる必要はない。




論文の書き方を学ぶことは、今後の仕事や生活に役に立ちそうである。


 
普段から意識することで、仕事における文章力アップ、ひいては話す力の向上に繋がりそう。



ブログの投稿もなんとなくでいいから、この構成を意識してみようかなぁと思う。
実は、今回の投稿自体も意識して書いてみた



最後に私の書いた論文(課長に添削依頼し、本番もこれをもとに書いて合格)を載せておく。




「組織の活性化と主任の役割」

1 複雑化する課題と組織の活性化
 昨今における社会情勢の急激な変化や多様化する価値観に伴い、行政の果たすべき役割もより一層複雑化している。
 当区においても貧困や孤独、ヤングケアラーの支援や重度障害者の就労支援などこれまで潜在化していたような課題が表出し、対応に迫られている。
 課題を発見して質の高いサービスを提供するためには、財源の多寡に関わらず、職員が地域の実情に寄り添うことが必要である。その基盤である組織を活性化させることが喫緊の課題となっている。
2 組織の活性化に向けて
 私は組織を活性化するため、主任として以下の三点を積極的に実行する。
 第一に、若手職員の育成に取り組むことである。
 区政の課題を発見して受け皿になるのはあくまでも個々の職員である。そこで私は、若手職員に対して、窓口対応や地域に出向く機会を増やし、積極的に区民と対話をするように促す。また、その対応を振り返る機会を設け、課題解決意識を持つことや対話の重要性を伝える。そうすることで、若手職員が前例踏襲に傾倒しすぎず、能動的に区政の課題を発見できるようになる。
 第二に、職場を意見交換や情報共有しやすい環境にすることである。
 情報の共有化が図られた風通しのよい職場は職員の指揮も高まり組織の活性化へ繋がる。そこで私は、係長の補佐及び若手職員の先輩として双方の橋渡し役となる。また、若手職員に対しては相談の機会を設けたり、日頃から積極的に声をかける。そして、そこで得られた意見を係会などで共有し、職場全体で課題に取り組むことができるようにする。そうすることで、意見交換や情報共有が十分に行われ、課題解決に適した環境になる。
 第三に、自身の能力を向上させることである。
 他職員から信頼を得て組織の活性化の要となるためには、自身の能力向上が必須である。そこで私は、日常の業務の進め方を見直して改善するとともに、積極的に新規事業にも取り組んでいく。また、制度や法律の理解を深め、業務に関連する研修に参加し、自己研鑽を行う。そうすることで自己の能力を高め、他職員や職場全体に対してより適切に関わり、組織の活性化に繋げることができる。
3 さらなる区民福祉の向上を目指して
 行政の果たす役割が複雑化している昨今においては、区民と能動的に関わり、潜在的な課題を発見し、より適切な方法で解決する必要がある。そのためは活力ある組織が強く求められている。
 私はこの事を常に意識し、主任として日々能力の向上に努め、組織の活性化に取り組む所存である。