※今回の投稿は清水義範「はじめてわかる国語」から
2002年4月の話。
日本新聞協会が、
読み仮名なしで使う漢字を39字増やした。
(常用漢字表+39字という意味)
これによって闇、鍋、牙、腫、袖、嵐、拉などが加わることとなった。
以前は、
王女ら致される
といった文書が新聞に出てきた。
「複数の王女がなにやら大変なことを致される」といった文章になってしまうが、
今度からは、「王女拉致される」と書かれることになった。
ところで、39の漢字を選んだ尺度として、
大部分の人が読み書きできなければならない。
そこで都内の大学生124人と、朝日新聞社の新人54人にテストした。
この投稿を読んだ人も解いてみてください。
(大学生の正答率%/記者の正答率%)
1派閥の領袖 11.3/70.6
2青嵐(音読み) 26.9/60.8
3熟柿 29.8/23.5
4鶴首して待つ 30.7/66.7
5好餌につられる 33.1/68.6
6幕藩体制の瓦解 41.1/84.3
7産駒 41.1/41.1
8脇息 45.1/37.3
9蜜月時代 46.0/84.3
10墓地の卒塔婆 50.8/68.6
11錦秋の候 52.4/80.4
12敵の牙城 54.8/94.1
13戴冠式 63.7
14お寺に参詣する 66.1/74.5
15馬子唄 71.8/78.4
16民衆が蜂起する 73.4/90.2
17汎用性 74.2/90.2
18丼勘定 75.8/98.0
19曽祖父 76.6/88.2.
20虹彩 76.6/74.5
私は、領袖、熟柿、産駒の3つが読めなかった。
逆に妻は、蜜月、汎用性、丼勘定、曽祖父、虹彩の5つのみ読めた。
・領袖はボスという意味。派閥の領袖以外の使い方はほとんどないらしい。
・産駒は、広辞苑や国語辞典などにも載っていない競馬用語らしい。
それでは答え
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1派閥の領袖 りょうしゅう
2青嵐(音読み) せいらん
3熟柿 じゅくし
4鶴首して待つ かくしゅ
5好餌につられる こうじ
6幕藩体制の瓦解 がかい
7産駒 さんく
8脇息 きょうそく
9蜜月時代 みつげつ
10墓地の卒塔婆 そとば
11錦秋の候 きんしゅう
12敵の牙城 がじょう
13戴冠式 たいかんしき
14お寺に参詣する さんけい
15馬子唄 まごうた
16民衆が蜂起する ほうき
17汎用性 はんようせい
18丼勘定 どんぶりかんじょう
19曽祖父 そうそふ
20虹彩 こうさい
私は大学が史学科で歴史が好きなので瓦解、脇息、蜜月、牙城、戴冠式、参詣、蜂起あたりが読めた気がする。
漫画も好きなのでそこからも結構読めた。
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青嵐の嵐を「らん」と読むのはワンピースを読んでいれば誰でも分かる。→CP9の嵐脚
鶴を「かく」と読めたのは、北斗の拳が好きだったから。
↓南斗紅鶴拳(なんとこうかくけん)の使い手のユダ。
技のあまりの鋭さに衝撃は背中に突き抜けるという。
みなさんは、何問解けましたか!?