具体化する力を高める方法について。 | Work , Journey & Beautiful

Work , Journey & Beautiful

オルタナティブな学びを探求する

具体化する力は高めることができる。それも日常的な思考訓練が有効だ。ここではそのいくつかの方法を説明しよう。


日常的に具体化する力を高める2つのパワフルな質問


何かを行う際に(仕事でも日常生活でもなんでもいい)、

①関わることになる相手は誰なのか?
②その相手は自分に何を求めているか?(自分が何をすれば喜んでくれるか?)

を常に考える癖をつけること。この二つの問いに対する答えを考え続ける癖をつけるようにしよう。

特に②については質ではなく数重視。「それらしい考え」に行き当たったことに満足せず、まずとにかく数を考える癖をつけることに意味がある。

ちなみに仕事において、何かをする時に相手が1人だけということはほとんどない(直接的に接する相手は一人でも、その先には間接的に様々な“相手”がいる)。また、1人の相手が求めていることが1つだけということもない。考えれば考えるだけ工夫は生まれてくる。


多面的な視点を持つ


もう一つ、具体的な行動や工夫を考えるコツは「考える視点=視座」をもつことだ。例えば何かしらの仕事をするとして、QCDSの視点で具体的に何ができるかを考える癖をつけるようにしてみよう。

①Q=質 : 求められる品質に応えられているか?より品質を改善できないか?
②C=コスト : もっと費用や手間をかけずにできる方法はないか?
③D=時間 : 納期には間に合うか?より早くできる方法はないか?
④S=サービス : より喜んでもらうためには何ができるか?


この4つの視点で、具体的な工夫を考え抜き、実際に行動する。これを日常的に繰り返していれば、絶対頭一つ抜け出てくる。

このような多面的な視点をいくつか持っておくとなお良い。これはフレームワークと言われるものだ。先ほどのQCDSは何かしらの業務を題材にする際に使えるフレームワークだ。例えば企画なんかを考える際には、マーケティングの4P(Product,Price,Place,Promotion)や3C(顧客、競合、自社)などのフレームワークが有効なケースが多い。

「言ってることは正しいけれど、人を変えることができないコンサルタント」という人が山ほどいる。仕事は考えているだけで価値が生み出されることはない。必ず具体的な行動が求められる。具体化する力が高くなければ行動には結びつかず、「あいつは口ばかりだ」とか「言ってることは正しいんだけどね」と言われるのがオチである。

こういう人に共通するのも、この具体化スキルの低さ。彼等は「頭が良く」物事を構造的に捉えたり、本質的な問題は上手くとらえているんだけど、具体的な解決策が御粗末なことが多い。

⇒参照:仕事における頭の良さとは何かを考えてみた。ー抽象化する力と具体化する力