漫画電子化に挑む! その2 | ゾイド徒然草

漫画電子化に挑む! その2

 世の中には本一冊をまるごと、ばらさずに、全自動でスキャンする装置を、しかも子供の玩具で作ったアイディアマンも存在する

 しかし私は精度と効率を重視したいし、なにより本が物理的に占有するスペースを確保したいのである。よって、まずは本を容赦なく裁断することを最初の工程とする。


 そこで活躍するのが手動裁断機「PK-513」だ。



 まあ、写真さえ見てもらえればこれが何をする道具で、どう使えばいいのかといった説明は不要だろう。一応説明すると、ハンドルを押し込むと刃が降りてきて台にセットした紙の束を易々と裁断する器械である。

 これでもって背表紙の側の数ミリを裁断すれば晴れて本はバラバラ、スキャナで読み込める状態となるわけだが、裁断できる厚さの最大値は15ミリほど。物にもよるが漫画単行本をばらすとなると心許ない。そこであらかじめ、本を中央付近で二つに裂いてしまう。



 まずこのように、平綴じになっている本を真ん中当たりから押し開き、背表紙に折り目を付ける。私も本に対する信仰心は強い方なので抵抗感がないでもない。最初の試練だ。

 意を決したら折り目に沿って背表紙側からカッターの刃を入れていこう。厚紙一枚なので容易く真っ二つになる。



 容易く真っ二つ。

 しかしこの状態ではまだ背表紙が残っており、自動でスキャンはできない。一枚一枚に分離させるためにいよいよPK-513の出番だ。



 PK-513はカットラインを明かりで表示する機能もあるし、メジャー付きのガイドもあるので位置決めは楽だ。背表紙の部分を5ミリほどカットする位置にセットしよう。

 5ミリも切っては絵も切れてしまいそうな気がするが、平綴じ本はだいぶ余裕を持って印刷されているし、むしろ浅く切ろうとすると製本の糊が残ってバラバラにならない。大胆にいくべし。

 

 バツン!

 思っていたよりもはるかに少ない力で、あっさりと切断される背表紙。

 いよいよスキャンといきたいところだが、その前にちゃんと切断されているか検品しよう。私はこれを怠ったためにトラブルにつながってしまった。スキャン中にジャムってしまったのである。特に表紙と最初のページ、裏表紙と最後のページは糊の塗布面が広く、ひっついた状態になりやすいようである。ひっついたページを見つけたら個別に切り離しておこう。


つづく