平凡な道は選ばなかった。
なんでだろう、今まで迷うこともなく、ゆっくり、マイペースに歩いてきた。
道端の石ころを拾ったり、立ち止まって木をじっと眺めたり、
人にあいさつするよりも、そんなことに意識を持っていかれることが多かった。
大学までは、特別なことはなかったと思う。
もちろん、何にでも興味を示し、無鉄砲に飛び込んでいるスタイルは、このころから変わらないわけだけれども。
いろんな趣味をかじり、たくさんの人とすれ違い、多くの景色を目に焼き付けて、
歌を歌ったり、絵をかいたり、隣駅まで歩いたり、食べ放題でどれだけ食べれるかを競ったり。
平凡な道を選ばなかったといっても、大したことじゃない。就職しなかった、それだけ。
大学の間は、自分は何ができるのか、できないことは何なのか、なぜできないのか、やればできるはずだ、やってみよう!
結果、苦手なものばかりに挑戦していたと思う。
それが良いことなのか悪いことなのかはわからない。
ただ、その反動で、卒業と同時に「このまま社会人になってもいいのだろうか…」と
大手建築会社の最終面接が終わった帰りの足を翻して、
やっぱり、辞退します。と、受かってもいない面接の辞退宣言をして帰ってきた。