ぶつけた肘に起こるビリビリ! アレには名前があった
肘をぶつけた時にブィィーン! ビリビリ! としびれるあの症状について、まずはあの症状が起こるメカニズムについて紹介します。
なぜあのようにちょっとぶつけただけで、小指の方までビリビリとしびれるのかと言いますと、肘のぶつけた場所に関係しているのです。肘のある場所をぶつけると、あのビリビリ症状は起こるのです。
その場所とは、肘を折り曲げるとできるシワの線の延長線上にある小さな骨の出っ張りの頂点です。普通神経は体の深いところを通っていますが、この部分だけは浅いところを通っているため刺激が伝わりやすく、ぶつけると神経が圧迫されてしびれるというわけです。
この部分の医学的な呼び名は「上腕骨内上顆(じょうわんこつないじょうか)」と言います。
また、上腕骨は英語で「humerus(ヒューメラス)」と言い、「おかしな」という意味の「humorus(ユーモラス)」と同じ発音をします。そこから類義語の「funny(ファニー)」に変わり、物をぶつけるとジーンとシビれる「ファニーボーン(おかしな骨)」と呼ぶようになりました。
その他にも「クレイジボーン(狂った骨)」などと呼ばれます。長時間刺激し続けても命に別状はありませんが、あまりやりすぎないように注意が必要です。
ひじを打ったとき、たまにしびれるのはなぜ?
2020-10-27
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西田育弘
神経が麻痺するため
肘関節の内側を強く打ったとき、しびれているのは同じ腕の小指およびその周辺です。これは、肘関節内側の皮膚のすぐ下を走る尺骨神経への打撃によるビリビリ感(神経打撃痛)と、その後のジンジン感(麻痺)によって起こり、数分後にはすべてがとれて、元の正常な状態に戻ります。
神経には、その部位や種類によらず、外からの力によって一瞬興奮し、その後短時間麻痺するという性質があります。肘を打ったような打撃による興奮とその後の麻痺は、神経や骨格筋など、興奮性細胞(電気活動をする細胞)の一般的性質です。この他にも正座しているときのように圧迫されて血が止まったときにも、神経に麻痺が生じます。
ところで、“しびれ感”という言葉には、ここに登場したビリビリ感やジンジン感などの他にもさまざまな感覚異常があります。医師はどんな感覚かをよく聞くことで、発生原因を判断することができます。
(防衛医科大学校教授 西田育弘)
肘の内側を通る尺骨神経