テルコさん 〜天然86歳との付き合い方〜

テルコさん 〜天然86歳との付き合い方〜

娘です。
母の名前はテルコ。
ワタクシ、母のことをどうしても好きになれません。
日々の苦悩を正直に、そしてあっけらかーんとつづります。

何度そう言ってため息をついただろう。

 

テルコさんの死去から1ヶ月ちょっと。

6月はあっという間に過ぎ去った。

 

その間には、

  • 区役所のお悔やみサポート利用で、基本の手続き
  • 生命保険会社へ書類提出
  • 土地建物の相続のための資料準備
  • 銀行の手続き&残高証明書依頼
  • 位牌を購入
  • 墓石への彫刻の依頼
  • 介護に関する支払い(訪問看護、訪問診療、老健など)
  • 老健から荷物の引き取り

など。

 

箇条書きにすると1行のことでも、時間がかかるもの、面倒くさいものが多い。

 

 

ーーー

 

例えば、生命保険。

 

電話をかけて書類を送ってもらったら、その書類に記載して、必要書類(死亡証明書など)を添えて返送する。

といえば簡単なことだけど、私にとってはとても大変な作業でした。

 

死亡保険金を現金で受け取るか、一部を受け取って残りを再投資するか、全額を再投資するか、の選択ができるらしく、まずそこが私にとっては「これ、どういう意味??」とつまずく。

電話をかけて説明してもらい、とりあえず意味だけは理解した。

 

が、、

 

「だから、何が違うんですか?」

 

つまり、それぞれのメリットとデメリットがよくわからない。

さらに言えば、どれを選択するかによって、相続税や他の税金、今後発生する税金や手続きはどうなるのか、がわからない。

 

そのあたりを質問すると、サポートセンターのオペレーターの人だと表面的なこと・・・パンフレットに書かれているようなレベルで・・・でしか答えてくれない。

ま、そうだろう。

 

 

「あの・・・FPの方とお話したいんですけど、、、

ところでウチの担当の方ってどなたかいらっしゃるんですか?」

 

 

すると、数日後、「担当者」から連絡があった。

保険の契約時の担当者は退職されていて、その後任の方だった。

 

とても丁寧に対応してくださったし、もちろん再投資の方をオススメされた。

でも、結局のところ、この時点で疲れ果ててしまった。

 

 

ーーー

 

 

銀行でも疲れ果てた。

 

まず電話をかけて書類を送ってもらう。

戸籍謄本などの必要書類が準備できたら、窓口の予約を入れる。

そして、予約日時に銀行窓口へ行く。

という流れ。

 

銀行窓口での手続き、1時間半かかりました。

 

たった1つの銀行でこれ。

テルコさんは銀行口座を1つしか持っていなかったからよかった。

 

同じ手間を、2つ、3つ・・・やってられないぞ。

 

 

ちょっと待て。

そういう私って、いくつ口座を持ってる??

  • 大学時代のバイトで派遣会社指定で作った口座
  • 社会人で会社指定で作った口座
  • 個人事業主用に作った口座
  • 子供の学校指定で作った口座(信金・ゆうちょ)

などなど。

 

こうやって口座は増えていく。

そのときの目的で作ったので、実際は稼働していない口座多し。

 

そうか。私が死んだ時には、私以外の誰かが、あのクソ面倒くさい手続きを口座の数だけ繰り返さなくてはいけないのか。

 

そう思うと、銀行口座を1つか2つにまとめておくという終活、必要だな、と。

 

 

ーーー

 

 

さて、まだまだ終わってない。

 

今月には四十九日法要&納骨がある。

これが終わると、ひとまず仏壇まわりがスッキリする。

 

テルコさんには申し訳ないが、遺骨と同居するというのは正直気味が悪い。

もちろん、テルコさんの幽霊が出現したことはないのだが、そのへんをウロウロしているのではという想像をしてしまう。

 

 

土地建物の相続手続きもまだ。

それまでの準備が結構かかる。

法務局との往復がこれから始まるのだろう。

 

 

相続税は8月にならないと新書式がリリースされないので、8月に入ってから。

税務署との往復、何回で済むだろう??

 

 

ーーー

 

 

ほんとに、ほんとうに・・・

仕事も何もない、生きてるだけだったテルコさんですら、人ひとり死ぬってこんなに大変なんだ、と。

 

いつになったら、完全に元の生活に戻れるのだろうか。