女性のボディラインは、20代前半をピークにゆっくりと下り坂へ。
体型の崩れを防ぐためには、加齢による体質の変化に早めに気づき、
食事や運動の習慣を見直し、先手を打うこと。その方法を紹介します。
「ボン・キュッ・ボン」の美しいプロポーションづくりは、アンチエ
イジングを考える上で欠かせません。
ワコール人間科学研究所が25年間に渡り約200人の女性の体型とライ
フスタイルを追跡調査しました。
その結果、「初潮」の後、「更年期」までの間に、女性の体が大きく
変化する時期が3回あることがわかりました。
この3つのポイントに早めに気づき、それまでの生活習慣を見直して
いくことが美しいプロポーションを維持するコツ。
まずは10代の体型から順にご説明しましょう。
●10代~20代前半のボディ変化
■16~18歳の曲がり角~つぼみ期
バスト、ヒップ、太もも、うなじ、背中などに女性特有の皮下脂肪
がついて、ふっくらとしたボディラインができるのがこの頃。
成長ホルモンに代わって女性ホルモンが盛んに分泌され、肌のみず
みずしさや弾力もある一方、肌トラブルも起こしやすい時期。
筋肉や関節なども、まだ成長過程なので、ちょっとふっくらしても
「キレイな花を咲かせるための大きなつぼみの時期」だと思って、
しっかり栄養を摂りましょう。
■19歳~23歳頃の体型~黄金期
ボディサイズがダウンして、ウエストのくびれができ、バストの
ボリュームも豊かになります。
10代では大き過ぎていたヒップの形が整い、豊富に分泌されていた
女性ホルモンの影響で過剰につきすぎていた皮下脂肪も少なくなり
安定した大人の体になります。

美しいボディラインが完成する20代前半
までは無理なダイエットは禁物です。
●10代後半~20代前半のボディケアのポイント:
無理なダイエットは厳禁!
20代前半までは、心も体もまだ大人になる最後の仕上げの不安定な
時期。
無理なダイエットやカロリー制限をすることは、成長段階にある骨
や関節などにとって大きなダメージになり、骨粗鬆症や貧血なども
引き起こします。
ホルモンバランスも悪いので肌トラブルも起こりがち。
肌を清潔に保って、多少の体重増加やニキビなどを気にせず、体の
成長に必要なタンパク質やミネラル分をしっかり摂りましょう。

代謝も活発なのでダイエットよりも肌を
清潔に保ちましょう。
●20代後半~30代前半のボディの変化
■24歳~26歳頃の曲がり角~太り始めの転換期
23歳ぐらいまでのボディライン黄金期を過ぎた頃、女性の体は大き
な転換期を迎えます。
減少傾向にあった体重や体のサイズが、少しずつ増加。ウエストの
くびれがなくなりはじめ、バストも垂れはじめて、ボリュームやハ
リを少しずつ失い、肌もみずみずしさが減りはじめます。
相変わらず「自分は太らない体質」と決め込んで、食べたり飲んだ
りを続けていると、どんどん脂肪がたまってしまいます。
体脂肪の増減が、ホルモンよりも、食事と活動によるエネルギー消
費に影響されやすくなるという、「転換期」を迎えたから。

30歳に近づいたら「自分は太らない体質だ」と思い込まない。
■27歳~36歳頃の体型~脂肪沈着期
女性ホルモンの分泌がピークを過ぎたこの頃から、筋肉量も減りだ
して、同時に基礎代謝も低下します。
つまり、「食べても太らない」体質から「食べたものが全部脂肪に
なる」と思えるぐらい脂肪がつきやすい体質に変わってしまうので
す。
腹筋、背筋、お尻や太ももの筋肉が減り、代わりに脂肪が増加する
ことで、ボディサイズが増加します。
お腹まわりに肉がつき、ウエストやアンダーバストも大きくなりま
す。
肌の弾力も低下して下着の跡がついたり、ぜい肉に下着が食い込ん
でしまったりするのもこの時期です。
出産を経験する人も多いので、それがきっかけで劇的な体型変化を
迎える人もいます。
●20代後半~30代前半のボディケアのポイント:
軽い筋トレやジョギングを取り入れる

結婚や出産などで女性の一生のうちでもっとも忙しいこの時期は、
自分の体の変化に気がつかないまま体重オーバーになっていたり
する人も多いようです。
何もしなくても太らなかった20代前半から、何を食べても太って
しまう体質への劇的な変化は、現実として受け止めにくいものです。
そこで対策を3つ提案します。
食事メモや食事日記などで自分の生活を客観的に把握し、改善ポイ
ントを見つけましょう。
「甘いものは別腹」は間違い。
食べたものは消費しない限り、体に蓄積されます。
オフィスでのちょっとしたつまみ食いや家事の合間のお菓子なども、
太るもとと考えましょう。
ホルモン分泌の低下で筋肉量も減少し、体脂肪がつきやすくなるの
で、軽い筋トレやジョギングなど運動も取り入れましょう。
●30代後半からのボディの変化
■37歳~39歳頃の曲がり角~体重増加やポッコリお腹の激変期
女性ホルモンが顕著に減り始めるこの時期は、太ももや腕の脂肪増
加は収まりますが、お腹まわりの体脂肪が急に増えます。
エストロゲンというホルモンの分泌が減少して内臓脂肪が増えて、
さらに代謝も悪くなり、痩せにくい体に。筋肉も衰えはじめ、骨盤
や背骨が前傾して姿勢が悪くなります。
バストは垂れるだけでなく、外側に広がるなど形が変わります。

体のパーツが全体的に下垂気味になります。
■40歳以降の体型~加齢実感期
40歳を過ぎる頃から、肉付きのバランスが大きく変化します。
ヒップや太ももなどの下半身はサイズダウン、ウエストやアンダー
バストは、ますます増加する上半身優位の体型になります。
早い人では閉経する場合もあり、自律神経の低下で精神的に不安定
になったり、更年期的な症状も現れます。
肌のハリや弾力はさらに低下して、シワやたるみのほかにも、代謝
が悪くなることでくすみも目立ちます。

長めのブラジャーやビスチェでバスト
とウエストをすっきり。
●40歳以降のボディケアのポイント:
軽い運動と5%ダウンの補整下着の活用
まっすぐな姿勢を60代、70代まで保ち続けるためにも、腹筋と背筋
を育てましょう。
筋肉量が減ってしまうと基礎代謝も悪くなり、どんどん痩せにくく
なります。
逆に筋肉が多い場合、運動すれば筋肉が脂肪を燃焼して、エネルギ
ーとして消費してくれます。
このサイクルを保てるように、軽い運動を行う習慣をつけましょう。
また全身の肌も弾力とみずみずしさを失っているので、体全体のボ
ディメイクを支えてくれる、付け心地のいい下着を着けましょう。
富山大学教授で下着の快適性に詳しい諸岡晴美さんによると「補整
下着を買うときの目安としては、着たときのサイズダウンは5%程度
に留めるのがいい」そうで、ウエスト70センチの人が下着を着用し、
66.5センチくらいになる程度が一番です。
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*参考*
文・写真・撮影
宇山 恵子
東京医科歯科大学非常勤講師。大学卒業後、新聞社、
広告会社で医療・美容・ダイエットなどの取材を担
当。英語とフランス語を生かし、海外アンチエイジ
ング情報の翻訳、取材も行う。現在は医療・美容ジ
ャーナリスト、ヨガインストラクター、書道講師、
メノポーズカウンセラーの視点からもアンチエイジ
ング情報を発信中。