いろいろな方のお話をうかがって、勉強させていただいています。

 

 

仕事の関係で知り合ったAさんが、

最近3人目のお子さんを出産されたので

赤ちゃんに会いにお祝いをお持ちしました。

3人目と聞いていましたが、上の2人は自分では育てていないそうです。

 

実はAさんは外国籍の方。

ふだんは日本で働いているAさん御夫婦です。

Aさんの国では出産した後、

こどもはおじいちゃんおばあちゃんに育てられるのだそうです。

 

 

第一子、第二子と、生後半年もたたないうちに、

日本を離れ、自国へ連れて行ったのだそうです。

赤ちゃんを託したAさん達は、日本に戻り働きました。

「必死で働くしかなかった」「そういうものだった」と。

 

現在、上のお子さん達は小学生になっています。

Aさんはこども達に「日本で一緒に暮らさない?」と誘ったそうです。

こども達は「日本語わからないし、友達もこっちにいるから」と断ったそうです。

 

今はスマホの無料通話アプリがあって、海外にいても顔を見ながら通話が出来ます。

しかし、上のお子さん達が生まれた当時、そういったものは普及しておらず、

残念ながらおじいちゃん達も、親子の絆をつなぐということに熱心ではなかったそうです。

(スカイプは既にあったのかもしれませんが、私はあまり詳しくありません。)

 

これまでは年1回程度、Aさんが帰国した際に面会をしていたそうです。

今回の出産に合わせて、

上のお子さん達とおじいちゃんおばあちゃんが来日されました。

久しぶりに会うわが子。

子どもですから、慣れない日本でテンションが上がってしまうことも。

 

Aさんは「そんなことしちゃいけないよ」と注意をするのですが、

子ども達は「お母さんは、私のことよく知らないでしょ!」と聞く耳を持たないそうです。

 

もちろんAさんと同じ国の方でも、同じように預ける方もいれば、

日本で自分達で育てたという方もいます。

本国の文化もだいぶ変わってきているようですが、

田舎のほうだと、まだそういった風習が残っているのだそうです。

 

上のお子さん達と接したAさん。

「あの子達は私の生んだ子どもだけど、『私の子ども』じゃない」

「この子は絶対に手放さない。私が育てる。」

「この子は、日本語と○○語、両方出来るようにする」

と涙ながらにおっしゃり、私も涙ナシではいられませんでした。

 

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Aさんのケースは社会的擁護ではないけれど、

Aさんのお話を思いだしながら、

児童擁護施設のこども達と、

会った事も無いあの子達の親御さんを思い浮かべていました。

 

どんな思いで手放したのですか?

会いたくても会えない距離?

自分では抗えない、周囲の圧力?

 

上の子達にとって、新たに生まれた3人目はきょうだいだけど、

どんな風に映っているんだろう?

 

 

考えても答えの出ないことを、グルグルと考える1日となりました。

 

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。