緊張感が大事!~留学のススメ(2)

スコットランドの言葉でフェイ(= fey)というのを知ってますか?
辞書にはこうあります。
a. Fated to die soon.
まもなく死ぬ運命にある
b. Full of the sense of approaching death.
死が近づく予感でいっぱいになる
いつになく浮かれ騒いでる人を見て、
あの人はフェイではないか?と思う。
熱に浮かされたような様を見て、そう思うのかもしれません。
日本語では
「明日がないように楽しんでいる」人のこと。
語源はfairy(妖精)ともfate(運命)とも言われますが、
こうした言葉からも超自然の関わった表現だとわかるでしょう。
なぜこんな言葉をふと思い出したかと言えば、
今日のワシがまるでこんな感じだったからだと思います。
死ぬ運命にあったわけではなく、
2週間ほど続いたトラブル交じりの問題から開放されたような気持ち?
普段から苦痛や悩みと同居できないたちですから、
なにか喉につっかかるとか、心にわだかまりがあるとか、心配があるという状況には
皆さん同様精神的にかなり磨耗します。
忍耐心で言えば人一倍少ないかも。
だからコメントなどでの物言いも、(お気づきの通り)かなりダイレクトだと思うし、
実生活ではそっけないほど後追いしません。
なのに人並みのストレスを抱えた後で、それが解消した気持ちは…O(≧∇≦)O
さて、こうした開放感に忍び寄るのが後で悔やまれそうな楽天主義。
以前ハリソンフォードの映画に
『Clear and Present Danger』というのがありました。
アクション満載の内容はどうあれ、このタイトルはグッと来ました。
日本タイトルは『今、そこにある危機』
本来の出所は有名な裁判や合衆国憲法にまでさかのぼりますが
ここではこの表現から来るインスピレーションで話したいと思います。
この「明らかに存在している危機」を感じないのはどうしてでしょうね?
見ようとしないか、見てもめんどくさがって無視してるのか。
平和に慣れて、何かあっても親が、人が、国が何とかしてくれると思う?
本来の警戒心も持たず、危機予測もせず、慣れた道をいつもどおり歩く。
試験というクイズ以外は頭をほとんど使わず、周囲に気も使わず、
条件反射で動く。楽な道を選ぶ。
ところが海外にいるときには、どんなに文明が進んでいるところでも
警戒心や不安が付きまといます。
そこで生まれ育ったんでなければ、いろいろわからんことばかり。
それでも普段のニーズを満たそうとすれば学習や勉強、
そして警戒心が必要です。

リスクを考えてとる対策を Risk Management
災難にあってからの対策を Crisis Management
危機回避と危機管理ですね。
最近は特に O.E.M. という言葉もよく聞きます。
Office of Emergency Management (非常事態管理局/策)
今回の東北の震災のように、ひとところに集中してた企業が生産をストップ。
その企業はおろか、遠くにある関連企業や取引先もストップ。
そうならないように情報や危機分散が叫ばれています。
本社がダメになっても代わりにその役割を果たす場所や機能。
それが O.E.M. です。
ところで個人にもこれはありますよね。
ぶっちゃけていえばお金はひとつの財布に入れとかないで、
分けてしまうようにすれば万一なくしたり盗られてもなんとかなる。
そんなRMがたくさんあるし、海外では特に必要です。
金銭や物品だけでなく、健康や命に関わることもあります。
なにも治安がすべてではありませんが、日本よりはもっと油断できない
常識を超えた方々がいるのも確か。
少なくともその可能性は否定できません。
それでも1度は海外をオススメします。
国内旅行でも緊張も不便もありますが、
やはり国の保護と、同一言語民族の安心感がありますから。
状況がわからなければ五感を使って嗅ぎ分ける。
そんな本能が人間にもあります。
ましてや言葉や判断力、現地の常識に疎ければ、
それをカバーしようとして神経は高ぶります。
普段より敏感になり敏捷になります。
良くも悪くも緊張感があり、惰性で行動することが減ります。
緊張は五感を高める最高の刺激。
よく世界大会に出場するスポーツ選手が
今回は雰囲気を楽しみたい。と発言しますが、
あれは、アハハハ…と面白がることではなく、
張り詰めた真剣勝負を心身ともに堪能するという意味だと思います。
いい緊張はいいリラックスと背中合わせ。
どちらも自分を無にすることに似ています。
そのメリハリがあってこそ、どちらも楽しめるんでは?
心配も怖れもなく楽しむ今日の自分は、
実はすべての心配と怖れを背後に追いやった気楽さ。
今日は自分の好きなことを言ったりしたりしていたい。
明日からまたいろいろなことが起こるでしょう。
人と暮らし、関わっていけば当然です。
夏の休暇でハメを外す人が事故に合いやすいのもフェイ。
酔っ払って地下鉄の線路に落ちる人もフェイ。
気楽に楽しんでるときにも悲劇は起こります。
―我、生の中にありて死を思う。
こんな心境で得られる段階の楽しみもあります。
ストレスと思わず活性化と捉えて緊張を楽しみたい。
体力的にも精神的にも伸びしろがあり耐久力のあるうちが華。
自国では得られない緊張を味わいに、そこで得られる自信を目当てに、
ぜひ海外に出て行こうとする人が増えて欲しいと思います。
危機回避能力と、危機管理能力は
災害でも仕事でも家庭内でも必要ですし、
戦前までは普通に取り仕切る人がいたはずです。
今はそれを取り戻そうとしているだけ。
選択の余地があるなら、海外でいろんな自信とともに
そんな能力の片鱗を目覚めさせてほしいです。
追伸・この記事は昨日のことです。
応援しててくださってた方々、読んでくださった方に心から感謝します!